ついに念願の日本最北端へ
朝早く、僕は宗谷岬へと出発した。最北端へ行く途中に、どうしても走りたい道があった。それは、宗谷丘陵のなかに位置する、約2kmにわたって貝殻が敷き詰められている「シェルロード」と呼ばれる道だ。
夢にまでみた白い道は、太陽に反射して、本当に輝いて見えた。この道を通って無数に風車が立ち並ぶ牧草地を抜けると、この旅の最終目的地、宗谷岬が見えてきた。
二輪専用の駐車場にバイクを停める。数10m先に、間宮林蔵の立像とモニュメントが見えている。そこへ近づいていくにつれ、喜びが全身に伝わっていくのを感じる。ついに、ついに僕は日本最北端に到達したのだ! 沸き上がる感情を抑えきれずに思わず雄たけびをあげた。
東京を出発してから3日目、本当に長い道のりだった。移動にかけた時間の分だけここに到達した喜びは大きい。最北端の食堂、その名も「最北端」でいただくラーメンの味も格別だった。
最北端の喜びを堪能した後は、オホーツクラインを通り、猿払村にある直線道路、通称「エサヌカ線」を走り、稚内へと引き返す。長かった最北端を目指す旅も明日でついに終わる。このままどこかに行ってしまいたい、まだ北海道を走っていたい、という気持ちに気が付かないふりをしつつ、今日も「みどり湯」で、ほかの旅人達の話に耳を傾ける。
稚内市から宗谷岬までの道「宗谷国道」から、晴れた日には利尻島を望むことができる
スポット
宗谷岬
言わずと知れた本州最北端の地。海を前にした後方には広大な牧草地が広がっている。モニュメントの前にはバイク専用の駐車場がある。観光バスの往来も激しいので注意が必要
北海道稚内市宗谷岬
問:稚内観光協会
TEL0162-24-1216
https://www.north-hokkaido.com/
店情報
最北端
文字通り最北端にある食堂。「もずくラーメン」は醤油ベースのスープに貴重な稚内産のもずくをふんだんにトッピングしたもの。もずくのとろみと醤油のスープが絶妙に絡みあう
北海道稚内市宗谷岬2-10
TEL0162-76-2222
営業時間:6:30 ~ 20:00頃(夏期)
定休日:なし
道情報
エサヌカ線
国道238号の側道、約11kmにわたって続く猿払村にあるまっすぐな道。宗谷側からは看板が設置されているので分かりやすいが、反対側からのアクセスは非常に分かりにくいのでナビは必須。運が良ければ鹿の群れに出会うことも
区間距離:約11km
通行料金:なし
冬季閉鎖:なし
問:猿払村観光協会
TEL01635-2-2211
http://sarufutsu.jp/
オホーツクライン
稚内から網走をつなぎ、オホーツク海を望みながら走る、国道238号のこと。沿線にはキャンプ場や観光スポットが多く点在している。別名、宗谷国道
区間距離:319.6km
通行料金:なし
問:稚内観光協会
TEL0162-24-1216
https://www.north-hokkaido.com/
今回のツーリングに使用したバイクはコレ!
KAWASAKI
VERSYS-X 250 ABS TOURER
Specifications
価格:68万3640円
エンジン:水冷4st.並列2 気筒248cc
最高出力:33ps/11500rpm
最大トルク:2.1kg-m/10000rpm
全長×全高×全幅:2170mm×1390mm×940mm
ホイールベース:1450mm
シート高:815mm
車重:183kg
燃料タンク容量:17リットル
タイヤサイズ:F= 100/90-19 R= 130/80-17