こんにちは!合田紘之(@GodaAFRICATWIN)と申します。
バイクで世界中をツーリングするために新聞記者を辞め、昨年末から今年2月までのオーストラリア一周の様子はBikeJINWEBで連載させていただきました。
今回は第2弾。ロシア極東からヨーロッパ西部までユーラシア大陸の約4万kmを横断します!
ユーラシア大陸横断 モンゴル編② モンゴルの大地に日本人による宿&整備工場
人も車もリフレッシュできる宿
「FORTEC Garage with Relax House」。モンゴルの首都ウランバートルの中心部から9km離れた高台にある日本人による宿で、自動車やバイクの整備工場も兼ねている。2018年5月にオープンしたばかりだ。
オーナーの味戸厚二(あじと・こうじ)さん(49)は豊かな自然に魅了されてモンゴルに移住。2012年からウランバートル市内で自動車整備工場を営んでいたが、移転を機に宿も併設した。モンゴル人の奥さんと5歳、3歳、1歳の男の子3人、現地のスタッフとともに、自動車で大陸を横断する旅人を受け入れている。
以前の整備工場は宿の目の前にあったため、これまでもたくさんの旅行者と接してきた経験があり、「長旅で疲れた人が多く訪れる。人もリラックスできるアットホームな環境を作りたかった」と今回宿も兼ねた理由を語る。
ダカール・ラリーの現場を見た凄腕メカニック
味戸さんは日本では18年間、三菱自動車のモータースポーツ用の部品の開発を行っていた。1994年から6年間、ダカール・ラリーに「チーム三菱ラリーアート」のスタッフとして同行。フランスのパリからセネガルのダカールまでサハラ砂漠などを通り1万km以上を走破するレース。そこで日本人ドライバーとメカニックのコーディネートを行い、世界一過酷と言われるレースの整備の現場を見てきた。
自身もドライバーとして海外のラリーに参加し、ラリー中のエンジントラブルも自分で直してきた経験を持つ。「緊急のときでも、その場にあるもので修理する技術が身についた」と話す。
趣味であるバイクの整備も卒なくこなす。一般の整備だけではなく「転倒でケースが壊れた」「ボディが割れた」などイレギュラーなトラブルに対応。手に入らないパーツは自身で加工し、想定外のことにもできる限り対応している。
その技術やアイディアはモンゴル内でも口コミで広がり、現地の整備士では手に負えない整備の依頼が回って来るほど信頼されたメカニック。ヤマハ発動機の現地法人の顧問も務め、モンゴル人整備士の教育を担っている。さすが自動車大国の日本で培った技術だ。
景色や料理などモンゴルを満喫
清潔感のある宿は4人部屋が2つあるほか、広い庭にはモンゴルの遊牧民が家として利用する「ゲル」も5つあり、こちらにも宿泊することもできる。
市街地からほど近いながらも緑豊かな丘に囲まれた立地で、高台にあることからウランバートルの町並みを一望できる。宿から見るウランバートルの夜景も最高だ。
羊肉を使った「ボウズ」や「ホーショール」などモンゴルの家庭料理も提供していて、モンゴルを五感で満喫できる。
奥さんは日本への留学経験があるので流暢な日本語を話すことができ、日本人旅行者にとって安心して滞在できる場所だ。
日本人の視点でモンゴルを案内、レンタルバイクも
「モンゴルは日本の4倍の面積があり、大規模な自然がある。どこまでも大草原が広がって遊牧民の生活も見ることができ、ゆっくりとした時間を過ごすことができる」と味戸さんは魅力を語る。それでも「モンゴルを訪れる日本人はまだまだ少ない」と言い、車やバイクの旅行者に限らず、家族旅行やバックパッカーなどの日本人観光客も受け入れたいという。そのためオススメの観光スポットの案内、モンゴル文化の紹介も積極的に行っている。
ウランバートル空港からの送迎をしているほか、宿でレンタルバイクも用意しているので、飛行機でウランバートルまで来てモンゴルの大草原をツーリングということも可能だ。
DATA
「FORTEC Garage with Relax House」
住所:Mongolia Ulaanbaatar Sukhbaatar District 15 Horoo Ar hustai 1-80
宿泊料金:1人1泊朝食付きで37000トゥグルグ(2018年7月のレートで約1700円)から
問い合わせは味戸さん(aj.spirit@yahoo.com)へ
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