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[多聞恵美ルポ・兵庫県・淡路島]水仙も見ごろの冬のアワイチで島グルメ&島いちご

その昔、朝廷に食材を献上していた淡路島は、御食国と呼ばれる海&山の幸の宝庫。明石、鳴門、紀淡海峡などの海景色や四季の花など行く先々で美しい景色にも出会える。この時期ならではの味覚や景色なども満載の一周約150㎞の冬のアワイチツーリングへ

御食国の地・淡路島で映えスポットめぐり!

明けましておめでとうございます。タモンです。本年もうまいもんをよろしくお願いします。さて、新年最初のうまいもんですが、久々に淡路島へ行ってみようと思います。

淡路島と言えば、島を一周するアワイチなどで関西でも人気のツーリングエリア。しかも、その昔、皇室や朝廷に食材を納めていた〝御食国〞と呼ばれるほどの旨い食材の宝庫。とにかく島へ行けば、なんらかの美味しいものが食べられる、まさに旨いもんの聖地なんです。早速、明石海峡大橋を渡って、淡路島に上陸です。

淡路島に到着してすぐの淡路ICを降りて、淡路島ツーリングのスタート。島の東海岸沿いの国道28号線を南下。まずは最初の目的地、goone5さんに到着します。ここはバイク好きのご主人が、昨年春にオープンしたいちごハウス。ご主人が丹念に育てたいちごが、なんと50分食べ放題なんです。品種は紅ほっぺと言う種類で、めちゃ甘い味の中に、ほどよい酸味があって、これぞ〝ザ・イチゴ〞って感じ。しかも、どの粒もめちゃデカ!時間も50分とたっぷりなので、いちご好きにはたまらないと思います。

goone5(グーンファイブ)

バイク好きのご主人が運営するいちご狩り農園。バラの栽培温室を利用したハウス内で、GW頃までいちご狩りが楽しめる。真っ赤に完熟するまで丁寧に育てられたいちごは、いちご狩りの人気品種の紅ほっぺ。その超甘な紅ほっぺが50分食べ放題。ハウス内では、なんと愛車との記念撮影もOKだ

兵庫県淡路市谷118
営業時間:9:00〜9:50、10:00〜10:50、11:00〜11:50、13:00〜13:50、14:00〜14:50、15:00〜15:50の1日6 部制
定休日:火曜〜木曜(祝日の場合は営業)
料金:50分食べ放題2700円(要予約)
Instagram:goone5_awaji

と、ここまでは探せば、ほかのいちご狩りのお店でもたまに聞く話。そんな、オンリーワンじゃない場所を、わざわざうまいもんで行くはずがありません。なんと、このgoone5さんは、ご主人にお願いすると、ハウスの中に愛車を入れることができるんです。

もともとバラの栽培温室だったと言うハウス内は天井も高く、通路の幅も広々。中にはシートやクッションなどの小物もいっぱい。真っ赤な完熟いちごに囲まれて、愛車と一緒に記念撮影!なんてこともできちゃいます。仕事やプライベートで、何度かいちご狩りに行ったことがありますが、バイクを持ち込めるいちごハウスはタモン的にも初めて。さすがバイク好きのご主人、そのナイスな発想に感服です。

いちごを食べまくった後は、再び国道28号線を南下。洲本市中心で国道28号線に別れを告げて、今度は県道76号線を走ります。この県道76号線は、別名・南淡路水仙ラインとも呼ばれる海沿いの道。街中を走る国道28号線とは一転して、信号もほとんどなく、淡路島の海景色と自然をたっぷりと堪能できるおすすめのルート。で、この南淡路水仙ライン沿いにあるのが、灘黒岩水仙郷って言う水仙の名所。じつは、この灘黒岩水仙郷は、福井県の越前海岸と静岡県の爪木崎海岸と並ぶ水仙の日本三大群生地の一つ。毎年お正月前後から2月下旬まで、斜面一面に咲く水仙を見ることができるんです。

淡路島を南北に縦断する国道28号線。淡路ICから島の中心地の洲本市街地まではほぼ海沿いを走り、明石海峡大橋などの淡路島ならではの景色が楽しめる。道沿いには飲食店やガソリンスタンドなども多数並ぶ
南淡路水仙ラインと呼ばれる洲本市と南あわじ市の海沿いを走る県道76号線。紀淡海峡や国生み神話ゆかりの沼島などの景色が広がる。交通量も少なく、快適なシーサイドツーリングが楽しめる

早速、園内に入ってみると水仙がチラホラ。残念なことに今年はちょっと開花が遅れているそうで、取材時はまだ開花が1〜2割程度。でも、ご安心を!ちょうどこの号が出る頃が、開花のピークで満開の水仙が楽しめるそうです。紀淡海峡に面した斜面一面に咲く水仙は圧巻で、冬の淡路島ならではのオンリーワンな絶景です。23年12月には、園内の管理棟もリニューアル。カフェなどのイートインスペースがあったり、地元の特産品なども販売しています。3階屋上には展望デッキもあって、紀淡海峡の海景色や国生み神話の舞台と言われている沼島も見ることができます。この時期の淡路島ツーリングのオススメスポットです。

灘黒岩水仙郷から再び南淡路水仙ラインを走って、淡路島の南端へ。大鳴門橋や鳴門海峡を見下ろす高台にある絶景レストラン うずの丘さんに向かいます。この絶景レストラン うずの丘さん、うまいもんでも何度かお世話になったうずの丘 大鳴門橋記念館さんと言う施設の館内にあるレストランで、「淡路島で旨いもん?」と聞かれると必ず名前が挙がるほどの人気店。使う食材の9割以上が淡路島で捕 たもので、味はもちろん見た目など、その創作っぷりがとても評判なんです。

灘黒岩水仙郷

淡路島の最高峰・諭鶴羽山の斜面一面に日本水仙が群生する日本三大水仙群生の一つ。紀淡海峡を望む園内で2月末まで水仙を楽しむことができる。2023年12月には管理棟がリニューアル。園内や海を一望する展望デッキやカフェ、地元の特産品販売所もオープン

兵庫県南あわじ市灘黒岩2 
TEL0799-56-0720
営業時間:9:00〜17:00(最終入園16:30)
定休日:なし 入園料:600円
https://www.city.minamiawaji.hyogo.jp/

で、今回いただくのが、アワイチカレー〜島の幸〜。バイクや自転車で淡路島を一周するアワイチライダーのために作ったカレーだそうです。【山】と【海】の2種類のアワイチカレーがあるのですが、せっかくなので2つとも食べちゃいます。

まずは【山】からいただきます。火を通した淡路島たまねぎを丸ごと一個ライスの上に乗ったカレー本体は、写真映えもバッチリ! たまねぎのペーストを使ったルーは、めちゃスパイシーだけど、ほんのりとたまねぎの甘みもあって絶妙。ツーリングやサイクリングで運動した体が、どんどん欲しがる感じです。セットのお肉料理は、淡路島えびすもち豚と言うバナナを食べて育った豚の塊肉。マンガ肉風にアレンジしたお肉は、見た目のインパクトはもちろん外はカリッと中はしっとりとジューシー。ナイフ&フォークも用意されていますが、やっぱり豪快にかぶりついて食べるのがオススメです。

で、お次は【海】。ルーの色がほんの少し違うだけで見た目は【山】と一緒ですが、ひと口食べると驚き! 口いっぱいに広がるシーフードの風味。なんかフォン・ド・ヴォーみたいな感じで、【山】とはまったく違う味です。ちゃんとカレーの味なんですが、感覚的にはカレーと言うより、確立された一つのお料理って感じです。セットの魚料理も地元の漁港で水揚げされた鮮魚を使った一品。このアワイチカレーだけで、淡路島の海の幸をたっぷりと味わえます。

もちろんアワイチカレー以外にも、魅力的なお料理が盛りだくさんです。とくにこの時期は、淡路島3年とらふぐって言う味が濃厚で、通常の2倍の大きさを誇るブランド魚のお料理も充実で、淡路島の冬の味覚として人気なんです。本格的な鍋のコースから単品まで、予約なしで気軽に食べられるので、興味のある人はぜひ、こちらも食べてください。

絶景レストランうずの丘

鳴門海峡を見渡す観光施設「うずの丘 大鳴門橋記念館」内のレストラン。食材の9割以上が淡路島産で、素材の旨みはもちろん遊び心を加えた多彩な島グルメが人気。11月上旬〜3月中旬は島ブランド魚「淡路島3年とらふぐ」の料理も予約なしで味わえる

アワイチカレー 〜島の幸【海】〜:3080円
淡路島の鯛のアラをじっくりと煮込んだ鯛スープと、カレールーを合わせたシーフードカレー仕込み。阿那賀丸山漁港のタコや灘土生漁港の黄金アジ、福良漁港の足赤エビなど地元の漁港で水揚げされた魚介料理がセット
アワイチカレー 〜島の幸【山】〜:3080円
淡路島産たまねぎのペーストをたっぷりと使ったスパイシーなカレー。低温調理でじっくりと火を通した淡路島えびすもち豚の豪快なマンガ肉付き

旬で旨い! 淡路島3年とらふぐ
低水温で潮の流れが速い福良湾で養殖される淡路島3年とらふぐ。通常2年で出荷されるところを3年間養殖することで味も大きさも天然ものと変わらないほどに。白子出汁鍋で食べる淡路島3年とらふぐ白子出汁の美福鍋11000円(写真)などのセット料理からあわじ瓦めし4730円、淡路島生そうめん3630円までさまざまなフグ料理を用意

兵庫県南あわじ市福良丙936-3 うずの丘
大鳴門橋記念館内
TEL0799-52-2888
(うずの丘 大鳴門橋記念館)
営業時間:10:00〜15:30(LO15:00)
定休日:火曜(祝日の場合は営業)
https://rest.uzunokuni.com

うまいもんでは定番コースの淡路島。新しい施設や新しいお料理。毎回来る度にその変化に驚かされます。次、来る時にはどんな旨いもんが食べられるか、いまから楽しみです。

淡路島へは神戸淡路鳴門自動車道を使ってアクセス。淡路ICから国道28号線〜県道76号線を南下して淡路島南部へ。絶景レストラン うずの丘からは淡路島の西海岸沿いを走る淡路サンセットライン(県道25号線〜県道31号線)を使って再び淡路ICへ

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