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【寒冷地ツーリング】「温」を求めて晩秋の会津を走る

寒い中をひた走る冬ツーリング
自然と「温」を求めてしまうのがライダー心
そこで今回は冬装備に身を包み、万全の態勢で
秋が深まった会津地方を走ってきた

秋も終わる頃冬仕様でいざ東北へ!

僕は寒い時期のツーリングが好きだ。澄んだ空気の中走れることも良いが、なんといっても温泉やご飯の温かさがより一層身に染みるからである。そこで僕は、寒さの中に「温」を見つけるべく、冬本番を迎える直前の会津方面に行ってみることにした。ちなみに例年の僕の冬装備は「見た目重視で多少の寒さはガマンする!」という革ジャンスタイル。訪問する11月上旬の会津は、ちょうど紅葉も見ごろを迎えるタイミングで、革ジャンスタイルでは厳しい寒さが予想される。

なので今回、ラフ&ロードからお借りした最強防寒装備に身を包み東北へと向かうのであった……。

快適な冬装備で快走

都心を抜けてしばらく走ってみたら冬装備のありがたみがすぐに分かった。まったくと言っていいほど寒さを感じないのだ。「冬ツー=寒い」という僕の常識は出発早々覆されることに。

さらには那須高原辺りで通り雨に降られたが会津に足を踏み入れたころにはすっかり乾いてしまっていた(撥水性が高いおかげかあまり濡れなかったのも大きい)。

山に入っていくと色づいた木々が目に入る。すっかり紅葉シーズンだ。道路端に設置された気温計の表示は「5℃」。東北まで来ると11月上旬と言えど冬の気温だ。いつもなら、このくらいの気温だとフルフェイスの中が一番温かいのに、今回は上半身・下半身・手元は温かくて頭が一番寒かった。

紅葉と歴史を堪能

冬装備の恩恵を享受しつつ、紅葉した木々を縫うようたどり着いたのは「塔のへつり」。百万年の時をかけて形成された奇岩が作る断崖は迫力満点。その断崖を紅葉した木々が覆うように茂っている様も美しい。ベストシーズンということもあり、平日にもかかわらずたくさんの人であふれていた。

塔のへつり
100万年をかけて浸食と風化を繰り返した奇岩が雄大な景観を作り出した景勝地で、紅葉の名所としても知られる。ちなみに「へつり」とは会津地方の方言で「断崖」や「危険な崖」という意味である

福島県南会津郡下郷町
弥五島下タ林5316
TEL0241-69-1144
(下郷町総合政策課商工観光係)

塔のへつりからほど近い場所にある「湯野上温泉駅」の駅舎は茅葺き屋根のあるレトロな建築だ。中には囲炉裏もあったりして趣深い。なにより、僕が訪れたかったのは駅舎に併設された足湯。ここらで一旦あったまっとこうという魂胆だ。ちょっぴり冷えた足元に足湯の温かさが染みる。しかも足湯からは会津鉄道が行きかう様子を眺められるので、鉄道ファンのみならず旅好きの人が旅情を感じられる場所でもあるのだ。

湯野上温泉駅舎
全国でも珍しい茅葺き屋根の駅舎を持つ会津鉄道の駅。駅舎内には売店や囲炉裏があり、古い時代の風情をそのまま残している。また、併設されている足湯は往来する会津鉄道をのんびり眺めながら浸かることができる

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