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【ツーリングガイド/青森県】ホンダCL250で走る青森ツーリング! 八戸・太平洋沿岸のおすすめコース

年々暑さが深刻になり、9月に入っても全国的に気温が高い
「ならば、涼しく快適な場所へ」と考え向かったのは青森県南部
美しい海岸沿いや雄大な湖、そして秘湯を巡る旅へ

秋に訪れたい八戸海岸沿いを軽快に走る

ここ数年、夏の猛暑に続いて秋口も暑い日々が続く。今年も8月は東京などでは日中の気温が35度を超えることも珍しくなく、そんな気配を感じる。ライダーにとっては辛い状況だが、「それならば一足早く涼しくなるエリアで走ろう」と考えてやってきたのは、青森県八戸エリア。気象庁のデータによると、2023年9月の平均気温は22・6度。最高気温も26・8度とのこと。盛夏が過ぎれば徐々に気温が落ち着いてくるこのエリアなら、ツーリングにはちょうどいい気候が期待できる。

青森県東南部の太平洋沿岸に位置する八戸は、豊かな自然環境と伝統的な文化を有する。その文化を大切にしつつも、現代アートとの融合や地元食材を使ったカフェ、コーヒースポットの拡大など、現代的な新しい取り組みも積極的に取り入れている。今回は、その両方を楽しむために、十和田エリアまで走るツーリングプランで出かけることにした。

八戸市内でホンダCL250をレンタルし、リアキャリアにツーリングバッグをくくり付けて出発。まずは太平洋沿岸の景勝地である「種たね差さし海岸」を目指した。最初に立ち寄ったのは、パワースポットとしても人気の蕪かぶ嶋しま神社。ウミネコの繁殖地として知られる。お参りすると「運」をいただけると言われているが、ウミネコの「ウン」はいただかないように、無料貸出の傘で防いで参拝しよう。8月以降はほぼすべてのウミネコが蕪島から離れるとのこと。

さらに海岸沿いを走っていくと、古代遺跡のような建造物を発見。「葦あし毛げ 崎ざき展望台」は太平洋戦争末期に旧日本軍が建造した砲台の跡地で、現在は潮風に吹かれながら爽やかな海岸の風景を一望できる展望台。ランチは一面に広がる天然芝生地を目の前に食事ができる「海カフェ たねさし」へ。地元食材を使ったメニューが多数あり、シートをレンタルして芝生でテイクアウトを食べることもできる。

葦毛崎展望台

太平洋を一望できる絶景スポット
太平洋戦争末期には旧日本軍が軍事施設として使用していたという古城のような雰囲気の展望台。360度のオープンビューを見渡すことができる。休憩用ベンチも多い

青森県八戸市鮫町字日蔭沢

蕪嶋神社

ウミネコが舞う歴史と趣きがある神社
幸運を運ぶウミネコの繁殖地としても知られる神社。2015年に火災によって社殿が全焼してしまったが、多くの寄付金が集まり再建された。ウミネコのフン対策用の無料貸し出し傘や、フンに当たった人には「会運証明書」が発行されるというのもユニーク

青森県八戸市鮫町鮫56-2

海カフェたねさし

さばサンド:880円 たねさしの芝生:550円

駐車スペースが豊富な種差海岸インフォメーションセンターに隣接されたカフェ。種差海岸の天然芝生地を見渡せる絶好のロケーションでオリジナルメニューを食べることができる。サバの半身を使ったサバサンドは食べ応え十分

青森県八戸市鮫町棚久保14-167
TEL0178-32-7175
営業時間:9:00〜17:00(4〜11月)、9:00〜16:00(12〜3月)
定休日:年末年始

雄大な十和田湖を走りミステリーな村へ

種差海岸を出発して次に向かったのは、地元の人々から愛される「階はし上かみ岳だけ」。標高740mでありながら、多くの山つづじが自生し野鳥が飛び交う豊かな自然に満ちた低山だ。8号目あたりにある大おおびらき開たい平たいまでバイクで登ることができるので、山頂までのアクセスも楽。展望台には八戸エリアを一望できる絶景が待っている。

下山後は、ツーリングでかいた汗を流しに銭湯「壽ことぶき浴場」に立ち寄り。青森県は早朝から営業している銭湯が多く、時間問わず気軽に利用できる。なめらかな地下水も気持ち良い風呂だった。その後は八戸港近くの人気店「みなと食堂」や市街地にある「日本の味俵屋& しんぶんカフェ」、「アンバーコーヒー」へ行き、八戸グルメを満喫。とくにみなと食堂の「平目漬け丼」は早朝から行列となる訳が分かる必食の味。紙に名前を記入して時間になれば電話で呼び出してくれるので、朝市や早朝銭湯を楽しみながら待っていよう。

次に向かうのは県西部の十和田湖方面。八戸バイパスを通り、一気に西へ。国道454号を両側に田園風景が広がる道を進んでいく。ほぼまっすぐの整備された道で走り心地は良好だ。1時間ほど走り到着したのは、新しん郷ごう村むらにある「キリストの墓」。不思議な言い伝えのある村は、緑豊かな散策路もありちょっとしたウオーキングを楽しむこともできる。

さらに1時間ほどで十和田湖の東岸エリアに到着。整然とした杉木立と神聖で美しい拝殿の十和田神社に参拝。下北半島の恐山とともに修験道の霊場として信仰されてきた地で神秘的なエネルギーを感じる場所だ。参拝後は「乙女の像」へと抜ける道を行き湖岸をしばらく散策。国内有数のカルデラ湖はまさに雄大で、透明度の高い湖面に周囲の景色が映り込んだ景色は独特の趣きだ。十和田湖周辺は湖沿いに国道102号線と103号線が通っており、その景色を堪能できる道。ワインディングを登って行くと、いくつかの展望台がありそこからの景観も抜群。草木が赤や黄色に染まった紅葉シーズンにも訪れたくなるルートだ。

階上岳

八戸を一望できる手軽な低山
なだらかな山の形が牛が寝そべっている姿に似ていることから「臥牛山(かぎゅうざん)」の愛称で地元の人から親しまれる標高740mの低山。8合目付近にある大開平駐車場までバイクで登れる。大開平展望台からは、晴れていれば陸中から下北までの海岸線や八戸市街を一望できる

晴天時は八戸市街まで見わたすことができる絶景。山頂から降りる道をふれあい牧場に走ると放牧された牛を間近に見ることができた

麓の登山口から15分ほどで大開平駐車場に到着。道中は適度なワインディング。ふれあい牧場を抜けた先の道は細い未舗装路なので注意が必要

壽浴場

気軽に立ち寄れる銭湯で残暑の汗を流す
漁師客が多いことから、早朝から営業していることが多い青森の銭湯。時間問わず汗を流すことができるのが嬉しい。豊富な地下水を使った水風呂や薬湯など種類豊富な浴槽。遠赤外線ストーブ式のサウナもあり

青森県八戸市白銀町田端2-1
TEL0178-34-5021
営業時間:5:00 ~ 23:00
定休日:なし

十和田湖

どの時間帯でも快適雄大な湖岸を走る
青森県と秋田県にまたがる十和田湖は奥入瀬渓流を源流とする二重カルデラ湖。周囲約46㎞と広大な湖で、最深部は日本3位の327m。中山半島にある「十和田神社」は龍神信仰のあるパワースポットだ。とくに秋の紅葉シーズンは、湖面に鏡のように映り込み屈指の美しさ

キリストの墓

不思議な言い伝えがあるミステリースポット
新郷村には「ゴルゴダの丘で磔刑になったイエス・キリストは、実は密かに日本に渡っていた」という伝説が残り、そのお墓がある。他にも多くの言い伝えがある不思議な場所

青森県三戸郡新郷村戸来野月33-1

新郷村には信号がひとつだけ!?
新郷村という村名でありながら、村の中には信号がある交差点はひとつだけ。それも数年前に「子どもたちが村外に出た際に困らないように」という理由のようだ。それだけ交通量が少なく静かな村

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