［多聞恵美ルポ・福井県］恐竜の王国で福井グルメを食べまくり！

日本海に面して広がる北陸三県の一つの福井県は
6種の新種など多くの恐竜化石が発掘される日本一の恐竜王国
北陸新幹線開通や日本最大級の恐竜博物館の大リニューアル
さらに越前おろしそば＆ソースカツ丼などご当地グルメも旨い
ニュースとうまいもん満載の北陸・福井へツーリングに出発！

街中に恐竜があふれる恐竜王国“福井”へ

今年3月に北陸新幹線の金沢〜敦賀間開業のニュースを覚えていますでしょうか。新幹線開通で関東圏からも身近になった北陸・福井。この福井と聞いて、真っ先に思い浮かんだのが〝恐竜〞。じつは福井には日本最大の恐竜化石の発掘現場（勝山市）があって、日本で発掘された新種の恐竜化石11種のうち6種が福井で見つかっているそうです。昨年7月には、日本最大級の恐竜の博物館もリニューアル。そんな今注目の恐竜王国・福井へ行ってきます。

名神高速道路の米原JCTから北陸自動車道を1時間ほど北上。福井北ICからすぐのけんぞう蕎麦さんで少し早めのお昼ご飯！福井市や永平寺町、勝山市のいわゆる嶺北地方は、大根おろしなどで食べる越前そば、越前おろしそばが有名。このけんぞう蕎麦さんは、越前おろしそばの人気店で、平日でも行列ができるほど。お蕎麦は大根おろし入りのダシつゆで食べるおろしそばと、辛味大根のしぼり汁で食べるけんぞうそばの2種類のみ。ご主人の名前が付いたけんぞうそばをいただきます。

まずは、そば猪口に入った辛味大根のしぼり汁だけでつるり。う〜ん、爽やかな辛味のおろし汁が、少し細めの麺に絡んで蕎麦本来の味が楽しめます。で、このしぼり汁に、蔵出し醤油を使った特製ダシつゆを好みで混ぜて食べます。ワサビとは違う辛味大根の辛味とダシつゆ、そしてお蕎麦、この三つが最高の味を楽しませてくれます。ちなみに、けんぞう＆おろしの両方が楽しめる五合そば、十合そばもあって、グループにはこちらがオススメです。

けんぞう蕎麦

大根おろしや大根のしぼり汁で食べる越前おろし蕎麦の人気店。福井県＆北海道産のそば粉を独自にブレンドし、十割にこだわる打ち立ての手打ち麺は、蕎麦の風味豊かで喉越しも滑らか。抜き実の白蕎麦風の細麺が、特製のダシつゆ＆大根の旨みに絡んで絶妙な味が楽しめる

DATA

福井県吉田郡永平寺町松岡春日3-26
TEL0776-61-1481
営業時間：11:00〜14:00、土日祝11:00〜15:00
※蕎麦が無くなり次第終了
定休日：月曜（祝日の場合は翌日）
https://www.kenzousoba.com

美味しいお蕎麦の次は、今回のメインスポット・福井県立恐竜博物館さんへ向かいます。けんぞう蕎麦さんから九頭竜川沿いなどをんびりとツーリングして30分ほど。新館の登場など昨年のリニューアルでますます人気の館内へ入ると、あるわあるわの全身骨格などの恐竜標本。巨大な復元ジオラマなんかもあって、館内はまるで恐竜の時代の世界のよう。案内してくれたスタッフさんの話では、全身骨格標本だけで50体、そのうち10体は実物の化石だそうです。化石のクリーニング室前で作業を見学できるところもあって、まさに日本一の恐竜博物館。今回は取材と言うことで、駆け足で観たけど、個人的にはもっとゆっくりと見てみたかった。福井方面のツーリングの際には、ぜひ行ってほしい施設です。ただしHPで事前にチケット購入が必要なのでご注意を！

福井県立恐竜博物館

福井県で発掘された「フクイサウルス」「フクイラプトル」をはじめ、50体の恐竜全身骨格や千数百体の標本、大型復元ジオラマなどを展示する国内最大級の恐竜ミュージアム。2023年7月のリニューアルで新館を増設。よりパワーアップした館内で、迫力ある恐竜の世界を楽しめる

DATA

福井県勝山市村岡町寺尾51-11
かつやま恐竜の森内
TEL0779-88-0001
営業時間：9:00〜17:00（最終入館16:30）
※繁忙期など延長あり
定休日：第2・4 水曜（祝日の場合は翌日）
※夏休み期間は無休
入館料：一般1000円※HPで事前に
チケット購入が必要
https://www.dinosaur.pref.fukui.jp

お蕎麦、恐竜博物館とくれば、お次は福井県民のソウルフード、そう、ソースカツ丼。ということでその発祥のお店、ヨーロッパ軒さんの総本店におじゃまします。県内に20件ほどあるヨーロッパ軒さん、福井市内の真ん中に総本店があります。

今から110年ほど前にドイツで修行した創業者の高畠増太郎さんが考えたというソースカツ丼。現在は4代目のご主人・高畠輝成さんがその味を引き継いでいます。早速お店に入って注文。最初、カツと聞いてイメージしていたのはトンカツ。でも出てきたのは、ロース＆モモ肉を薄くスライスしたカツレツみたいなカツ。これをウスターソースにいろんな香辛料を加えた秘伝のソースに軽く潜らせてオン・ザ・ライス！ 玉子とじでもなく、キャベツを乗せているのでもなく、カツとライスだけのシンプルな料理。ご主人曰く「1枚だけ（丼に）残して、蓋に残りのカツを避けてると食べやすいですよ。常連の方はそうしてます」。では、まずはカツからサクッ！パン粉の目が細かいから、ソースに潜らせていても揚げたてのサクサク感がたっぷり。カツの厚さも絶妙。これ以上薄かったら物足りない。逆に厚かったら完全におかずの一品で、ご飯の上に乗せる意味がない絶妙加減。そして、このカツとご飯を結ぶのが、秘伝のソース。ちょっぴり酸味があってスパイシーなソースが、カツはもちろんご飯との相性もバッチリ。このソースだけでご飯を何杯でも食べられそう。好みで追ソースできるのもうれしい限り。あっという間に丼を完食しました。

ヨーロッパ軒総本店

福井県民のソウルフードとして親しまれる「ソースカツ丼」発祥の店。今から110年ほど前、ドイツに料理留学した創業者の高畠増太郎氏が、ドイツ仕込みのウスターソースを日本人に普及させるために創案＆発表したのがその始まり。現在、福井県内に約20店舗あるヨーロッパ軒の総本店

福井駅の恐竜広場など、福井にはまだまだ楽しい施設がいっぱいあります。もちろんうまいもんもたくさん。ツーリングで訪れた際に時間があれば、ゆっくりと福井を楽しんでください。

JR福井駅周辺には恐竜広場（福井駅西口広場）やふぉとりねまFUKUIなどのインスタ映えスポットが満載。歩いて観光するのも楽しい。観光する場合はJR福井駅西口地下駐車場などの駐輪場を利用しよう