40年と5分で完成! ベテランライダーの“いつも”の作り方
キャリアを積むと自ずと自分の好みが確立してくる
日帰りできるお気に入りのルートが出来上がる
峠道、温泉、グルメなどテーマは人それぞれ
僕の場合は「リズムに乗って走るのが楽しい道」だ
編集部ナカジマ
63年生まれのスポーツ派ライダー。愛車はルマン3、GS750E、ヤマハの2スト。地元群馬県はワインディングロードの宝庫で出かければ自然と峠道を走ってきた
お気に入りの取捨選択でいつものルートを確立
ライダーならだれでも、何度走っても飽きない「お気に入り」のルートがいくつかあることだろう。
それは住んでいるところ、所有バイク、走りたい道の好みなどで決まってくると思う。多彩な人は趣の異なるルートを持っているかもしれないし、複数のバイクを所有していればそのバイクのジャンルによって異なるかもしれない。
しかし、お気に入りと言うくらいなので、ゆっくりしてくることが多いのではないだろうか。現在の神奈川県の自宅からだと西伊豆か箱根がお気に入りのコース。通常は両方を組み合わせるか、西伊豆から半島の先まで足を延ばすかだ。ショートバージョンの可能性としては箱根一択になる。
学生時代から続く僕の定番ルートはこちら。テーマは「ワインディングロードを楽しむ」ことだ。
当時住んでいた都内のアパートから第三京浜を使って湘南に出て、西湘バイパスに乗って湯河原まで行き、温泉街の奥から椿ラインで大観山に上り、芦ノ湖畔を抜けて長尾峠や乙女峠を走って、御殿場から国道246号で東京に向かうといったものだった。これは貧乏学生ならではの、安易に高速道路を使わない安あがりなルート。
しかし、大人になると芦ノ湖スカイラインと箱根スカイラインを走らないのはもったいないので数百円を払って走っている。40年間変わらず走ってきた愛すべきルートなので、さっと行ってくる」ということは思いもしなかったが、今回の企画で半日で行っこられる「お気に入りルート」を考えたときに、思いついたのがこのルートのいいとこ取りしたルート2だった。
どう組み立てたかというと、往路は海が見たいのと、大好きな椿ラインは外せないので西湘バイパス経由はそのまま。大人になると芦ノ湖スカイラインと箱根スカイラインを走らないのはもったいないので数百円を払って走る。爽快な芦ノ湖スカイラインと箱根スカイラインをつなぎ、その先の箱根御殿場線でもう一度細かいワインディングを走って締めくくる。長尾峠と乙女峠は割愛。あとは御殿場ICから高速道路で自宅近くの横浜町田ICまでひとっとび。
往路に小田原厚木道路とターンパイクを組み合わせても良い。4時間前後で行ってこられるので、ちょっと早起きすれば半日で十分楽しめるルートが5分で完成。あなたも定番ルートのショートバージョンを考案してみませんか。
【Base】高コスパ・充実ルート
237km・・・7時間
世田谷→第三京浜→西湘バイパス→
湯河原→椿ライン→芦ノ湖→
長尾峠→乙女峠→246号で世田谷
貧乏学生だった時代はタイヤ、オイル、ガソリン代はケチらなかったが、高速道路はむやみに使わなかった。芦ノ湖周辺も有料道路は使わず乙女峠などに滞在して走り周って下道で帰る
【Route2】好きを詰め込んだ時短ルート
221km・・・4時間
横浜町田→第三京浜→西湘バイパス→
湯河原→椿ライン→芦ノ湖スカイライン→
箱根スカイライン→箱根御殿場線→
御殿場インターチェンジ→高速道路で横浜町田
海沿いルートはそのままに、本当は走りたかった芦ノ湖スカイラインと箱根スカイラインを取り込み、帰路は高速道路を使って一気に帰る。半日でもゆっくり行ってこられる時短ルートだ
【Route3】有料道路使用の贅沢時短ルート
205km・・・3.5時間
横浜町田→東名高速・小田原厚木道路→
ターンパイク→芦ノ湖スカイライン→
箱根スカイライン→箱根御殿場線→
御殿場インターチェンジ→高速道路で横浜町田
有料道路と高速道路を使って爽快なワインディングをつないだ贅沢なルート。海と椿ラインは割愛するが、ビッグバイクで行くならターンパイクはルートに入れたい素晴らしいワインディングだ
定番ルートを基本にして
目的地厳選と
高速道路で時短
学生時代からの定番ルートは湘南の海を左に眺めながら箱根の山に向かい、椿ラインを登り、乙女峠に長居するルート。大人になってからは芦ノ湖スカイラインと箱根スカイラインを走るようになった。高速道路を使えば大幅に時短可能だ