[多聞恵美ルポ・兵庫県]日本のへその播州グルメで食欲の秋を満喫!
兵庫県のほぼ中央に位置する西脇市は、日本の中心にあたる
東経135度北緯35度が交差する“日本のへそ”がある街として有名
神戸ビーフの素牛となる黒田庄和牛を使った西脇ローストビーフや
秘伝の甘口スープが特徴の播州ラーメンなどのご当地グルメも満載!
高速からのアクセスも便利な北播磨ツーリングで食欲の秋を満たそう!
2つのおへそがある北播磨の街・西脇へ
突然ですが、〝日本のおへそ〞ってご存知ですか? 考え方や計測基準などの違いで、じつは日本には20カ所近い日本のへそがあるそうです。でも、神戸出身の私にとって〝日本のおへそ〞と言えば、やっぱり兵庫県の西脇市。播州ラーメンと言うご当地ラーメンが有名な街なんです。今回のうまいもんは、その〝日本のおへそ〞で、ラーメンなどの播州グルメを満喫してきます。
大阪方面からだと西脇市へは中国自動車道を使って1時間ほど。まずは加西ICまで走って、soraかさいさんに立ち寄ります。ここは鶉野飛行場って言う戦争中に使われていた飛行場跡に、2022年にオープンした平和学習のための施設なんです。館内には当時の飛行場の貴重な資料や映像などを展示。なかでも見ものなのが、紫電改、九七式艦上攻撃機と言うこの飛行場に関係のある飛行機のレプリカ。レプリカと言っても大きさは実物大で、その大きさにビックリ。でも、こんな大きい飛行機が実際に空を飛んで『戦争していたんだなぁ』って考えると、今の平和にものすごく感謝。
soraかさい
DATA
兵庫県加西市鶉野町2274-11
TEL0790-49-8100
営業時間:9:00〜18:00
、soraカフェ10:00〜17:00(LO16:30)
定休日:第2・4月曜(祝日の場合は翌平日)
12/29〜1/3
入館料:200円
※カフェ&ショップエリアは無料
https://www.sorakasai.jp
このsoraかさいさんから30〜40分ほど東へ戻る感じで、西脇市に到着。道の駅(北はりまエコミュージアム)にあるレストランたにしさんでランチをいただきます。平成17年に西脇市と合併した黒田庄町って町は、神戸ビーフの生産地として有名なんです。その神戸ビーフの素牛となる黒田庄和牛を使った西脇ローストビーフが、西脇のもう一つのご当地グルメ。現在市内の10カ所ほどの店で、サンドイッチや丼などのローストビーフ料理を食べることができます。で、このレストラン たにしさんはって言うとローストビーフたっぷりの西脇ローストビーフ丼がオススメ。
レストラン たにし
ローストビーフにするには勿体無い程の上質のお肉を使った西脇ローストビーフ。これで旨くない訳がない! の予想通り、めちゃ柔らかくてジューシー。しかも1枚1枚が肉厚で、食べ応えも満点。特製のわさびマヨネーズがお肉や地元野菜、さらにご飯との相性も抜群で、これで1800円なんて絶対にお得。他の店のローストビーフ料理も食べてみたくなるほど美味しい一杯でした。時間と胃袋に余裕があれば、西脇ローストビーフのハシゴも面白いかも!?
食後は、今回の目的の一つ〝日本のおへそ〞を目指します。この道の駅からすぐの日本へそ公園にそれがあります。じつは私も初めて知ったのですが、公園内には大正と平成の2つの日本のへそがあるそうです。一つは大正12年に当時の陸軍の測定で日本のへそになった場所。そしてもう一つが、平成2年に今度は国土地理院の協力でGPSで新たに測定した場所。2つの間は歩いて10〜15分ほど、折角だから両方のおへそを見てきます。道の駅や公園内の施設(テラ・ドーム)とかには『日本のへそ到達之証』も販売しているので、到達した際には記念にぜひ。
日本へそ公園
DATA
兵庫県西脇市上比延町
TEL0795-22-3111(西脇市商工観光課)
営業時間:24時間
※テラ・ドームは10:00〜18:00、美術館は10:00〜17:00
定休日:なし
※テラ・ドーム、美術館は月曜定休
12/29〜1/3
入館料:無料
※テラ・ドームは400円、美術館は300円必要
https://www.nishiwaki-kanko.jp
日本のへそを制覇した後は、いよいよお楽しみの播州ラーメン。昭和30年代ごろ、西脇市は織物産業が盛んで、全国から多くの女性労働者が集まっていたそうです。そこで一日働いて疲れた女の人が食べやすいようにスープを甘くしたのが、播州ラーメンの始まりだとか。現在市内に6件、お隣の多可町に1件の合わせて7件の認定店があるのですが、今回はその中でもっとも人気で、元祖とも呼ばれる西脇大橋ラーメンさんにおじゃましました。
西脇大橋ラーメン
早速店内に入って特製ラーメンを注文。具はネギとモヤシにチャーシュー&海苔。見た目はシンプルで〝ザ・中華そば〞って感じ。まずはレンゲで噂のスープを一口! 今まで食べたラーメンのどれにも当てはまらない、醤油系の独特の甘味があるスープ。バイクで走って汗をかいた身体に染み渡る感じです。女性の口に合うラーメンって言われるのも納得。麺も風味たっぷりで、この中太の少しちぢれ気味の麺がスープに絡んでめちゃ旨。あっと言う間にスープまで完食しました。このラーメンを食べるためにだけでも西脇市に来る価値がある一杯だと思います。もちろん播州ラーメン以外にも、横尾忠則さんって言う芸術家ゆかりの場所など、兵庫県育ちの私も知らなかった見所が西脇市にはいっぱいありました。