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[憧れの海外ツーリング]南米バイク放浪記⑥「ウユニ塩湖にて最大の試練!?」

この度、南米をバイクで旅をするという川田さん
初心者ライダーでバイクの運転はほぼ海外のみ
そんな人の南米バイク旅はどうなるのか?
「バイクで海外旅」ならではの疑問を解消しつつ、走ります!

BikeJIN2024年9月号 Vol.259掲載

皆さんこんにちは! 今日も、ボリビアを元気良く走ってる川田です! ボリビアは南半球に位置するため、日本と四季が真逆です。現在6月も中盤にさしかかり、昼間はともかく夜の冷え込みがどんどん厳しくなってきました。さて今回は、この南米ツーリングにおいて1番の目的地と言っても過言ではない、ウユニ塩湖への道のりをお話しできたらと思います!

絶景目白押しロード『宝石の道』を走り終えて、ついにあのウユニ塩湖がある町『ウユニ』に到着しました。雨季は塩湖に溜まった水が写し出す、鏡張りの様な景色を、乾季は水が干上がり、辺り一面真っ白な塩の大地を見るために、多くの観光客が集まります。今回のお目当ては鏡張りの中でバイクの写真を撮ること。今回の南米旅で最もやりたかった事です。

ただ一般的に、鏡張りの世界を楽しめるのは、12月〜3月迄と言われています。それ以降は乾季に突入し、鏡張りを写し出していた水は干上がってしまうそうです。私がウユニ塩湖を訪れたのは4月前半。非常に際どい時期ですが、まだ水が残っている事を信じてウユニの町から20㎞離れたウユニ塩湖に向かいました。

ウユニの町。町自体はこじんまりしているが、観光客が宿泊するエリアはそれなりに賑わっている。『宝石の道』で会ったドイツ人家族は「町自体は何もなくてつまらない」と言っていたが、私はこの素朴な雰囲気の町は嫌いではなかった

標高約3700m。東京都のおよそ5倍あると言われているウユニ塩湖は、塩湖内の高低差が約50㎝程しかなく『世界で最も平な場所』とも言われています。ちなみにこの世界で最も平な場所には、入場料はありません。ただ、どこからでも入れるワケではなく、入り口みたいな場所が何カ所かあり、そこから塩湖内に侵入します。私は『コルチャニ』という町から塩湖に向かうという、多くのツアー会社が利用する最も一般的なルートを選びました。

塩湖の入り口では、たくさんのツアー客が写真を撮ったり、支給された長靴に履き替えたりと準備に勤しむ。この日バイクで来てたのは私だけ

コルチャニに到着し、いざ塩湖に向かってみると、大きな水溜まりが入り口をふさいでいます。結構大きい。幅300〜400mはありそうです。

今まで何度も川を越えて来ましたが、流石にこんな距離は初めてです。ツアー客を乗せた4WDはそれぞれの目的地を目指し、豪快に水溜まりを渡ります。こっちは二輪なんで、転倒したら即ゲームオーバー。という事で走っていく4WDを観察し、少しでも渡りやすそうな場所を探します。結局、どこを走っても難易度は大差なさそうなんで、目の前を走った4WDの後を着いていくことにしました。

程よく緊張。ちょうど教習所の試験の一本橋を走るくらいの緊張感です。

ここで時間かけても仕方ないので、とっととスロットルを回して入水!……思った程難しくない。距離はあるものの、流れもないし水底に岩も転がってない。水底が不安定な事だけ気をつければ、問題はなさそうです。とは言え、思う様に真っ直ぐ進みません。真っ直ぐ走れなくても、無理に抗わず1、2速でゆっくり地面を踏み締めて走ります。

水溜まりを走り始めて3分程で、塩の地面が露出してるエリアに到達しました。思ったより簡単だったとはいえ、流石に渡りきった時は全身の力が抜けました。

さて、ここからが本番です。

実は、塩湖内すべてが鏡張りというワケではなく、この東京都5つ分というだだっ広いエリアの中で、薄く水が張ってる場所を探さなければいけません。そもそも、まだ水は残ってるのか? 次回、ウユニ塩湖内を走ります!お楽しみに♪

川田貴史
昭和63年生まれ。10代、20代前半はテニスコーチをしながら、アマチュアのテニス選手として活動。その後、海外放浪旅に魅了され、31歳より旅中心の放浪生活中

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