帰ってきた地図屋のコラム
コロナ禍に負けず、新たなツールで攻める
ツーリングマップルの今後とは?
ご無沙汰しております
みなさんこんにちは! ツーリングマップルのマスキです。お久しぶりです! ……って言うほど期間は空いてませんが「誰やねん!」という方もおられると思いますのであらためて。ワタクシ昭文社が発行する「ツーリングマップル」というライダー向けの地図を作っております。培倶人さんでは昨年末まで地図にまつわる(時にまつわらない)コラムの連載をさせていただいていまして。今回は、ツーリングマップルの21年度版が発売になるので、あつかましくもコラム「番外編」としてそのお知らせに参ったわけです。ちなみに過去のコラムはこちらで読めるので、初めての方も、そうでない方もぜひあらためて読んでみてくださいね。
アプリができました
さて21年度版ですが、今回の目玉は、すでに発表もしていますがやはり「アプリ」と言わざるを得ないでしょう。多くの方から長らくご要望いただいていたアプリ版。まだ理想には程遠いかもしれませんが、みなさんのツーリングの世界を広げる新たなメディア&ツールとして、発展させていければなと思っています。ぜひ、本誌をご購入いただき、利用してみてください。紙の書籍を買うと、1年間アプリ版が利用できるクーポンコードが付いてきます。
ピンチはチャンス
多くのライダーさんからご支持いただいている(と思っている)ツーリングマップル。実際は、過去のコラムでも書きましたが、ナビが現れ、スマホが普及し、バイクに乗る人も減り、順調に売上を落としてきて久しく。このまま推移すれば、数年後には立ち行かなくなるのも必然。そう危機感を覚えて早数年。でもしょせんイチ出版物。できることなんて限られます。そのもどかしさにただこぶしで叩くだけの壁ドンを何度したことか知れません。
そんなところに世界的な新型感染症の猛威がきまして。「こりゃ詰んだかもなぁ」と思いつつも、ピンチはチャンスと言うじゃありませんか。よくよく見れば、バイクの新車販売は好調だし、二輪免許の取得者数も増えている。「もしかして風、吹いてる?」
とまあそんなこんなでアプリの開発に至ったわけです(めちゃめちゃ端折った)。
で、なにができんの?
アプリの機能のお話ですが、基本的には紙の地図の弱点を補完するようなものになってます。まずは自位置が分かること。紙の地図上で自位置を把握するのは、慣れた人でも案外ミスしやすいものです。それにより入る道を間違えたり、迷ってしまったり。まあ迷ったおかげで素敵なものに出会うケースもあるんですけどね。さておきアプリならGPS機能で自分の位置が分かります。
また、ページめくりも不要です。「一覧性」では書籍に利がありますが、見たい場所がページの境目だと前に後ろに行ったり来たりしなければなりません。アプリなら見たい範囲が境目なく見ることができますね。
そして走行ログの記録ができます。走った道を蛍光マーカーで塗るの、楽しいですよね。でも案外、どこ走ったか忘れちゃうことも。疲れて帰った時には記録も後回しになり、やがてできなくなったり。このアプリがあればログが記録できるので、いつでも過去走った道をたどることができます。
現時点での地図に関する主な機能はそんな感じです。ほかにもいくつかありますが、全部説明すると長くなるのでこの辺で。
紙も使ってほしい
いずれ紙からアプリへ移行していくのか、と聞かれることもありますが、そんなつもりはなく。むしろ紙を使ってほしいからアプリを作ったと言ってもいいくらいです。紙の地図にしかない魅力ってのはやっぱりあるわけで。本棚に並ぶ過去の地図には、その時々の自分の思い出が詰まっています。それはやっぱりデジタルじゃ再現できないリアルなものなんじゃないかなと思います。だから、アプリが紙地図に接するきっかけになればいいなと思ってます。
いやもっと言えば、紙版とかアプリ版とか、そういう次元を目指してるんじゃないんです。たくさんの人「旅」を核とした素敵な体験を提供できる事業をやっていきたいと思っているので、今後、アプリはもちろん、その他の面でもどんどんチャレンジしていきますので、よろしくお願いします!
ツーリングマップルの地図がスマホでぐりぐり見ることができる。追加機能も企画開発中
アプリ名「Route!」は、旅の経路を自分で作る楽しさを感じてほしいという意味を込めて
左から、「北海道」「東北」「関東甲信越」
左から、「中部・北陸」「関西」「中国・四国」「九州・沖縄」
Information
みんなのツーリングマップルOPEN!!
Twitter:@touringmapple_s