見どころは多くて手軽でシンプルなルート
さて、今回のルートを紹介しよう。アクセスは青森市街から国道103号の八甲田・十和田ゴールドラインを走り、奥入瀬渓流沿いの国道102号を走り十和田湖に出るというシンプルなルートだ。高速道路からの自走組は東北道の十和田ICや黒石ICから北上するのがいいだろう。
1点だけ気を付けることがある。ゴールドラインは走りやすくていいのだが、県道40号のほうが景観は優れる。そこで、岩木山展望所を過ぎたら県道40号に入り、田代平湿原を目指すといい。このあたりは非常に景色がよく、クルマも少ない。その後は国道394号経由で笠松峠や城ヶ倉大橋といった名所や、谷地、猿倉、酸すヶか湯ゆといった温泉を巡るのもいいだろう。適度に観光したら、奥入瀬渓流に向かえばいい。
この八甲田周辺のゴールドラインや国道394号は山岳ワインディングなので、コーナーが多いのが特徴。視界は木々に遮られ、抜けのある景色はほぼ楽しめない。標高が高いので空気は下界よりも冷たく感じるだろう。しかし、笠松峠を越え、城ヶ倉大橋に差し掛かると、険しい山道が終わったことがおのずと分かるハズ。ここから先はただただ黒石の町に向かって下りていく。途中から家が点在し、人々の生活が伝わってくるからホッとするのだ。
奥入瀬渓流は外国人観光客と観光バスの団体客がいないため、ものすごく静かであった。以前訪れた際は道路脇に多くのクルマが駐車されていたが、平日とあってかガラガラ状態。今なら思う存分、その景色を楽しむことができるかもしれない。とにかく、フォトジェニックな場所なので、バイクを止めて散策してみるといいだろう。
十和田湖はバイクで湖面近くまで移動できる場所は多くない。だが、子ノ口港は際まで寄れるので足を運びたい。十和田湖まで来たら、発荷峠はぜひ立ち寄ってほしい。ここは展望所もあり、眺望がすばらしい。なお、十和田湖1周は約50㎞で1時間30分ぐらいかかる。1周するのはけっこう大変なので、子ノ口と御前ヶ浜を立ち寄るだけでもいいだろう。
今回、いたるところで新緑も美しいが秋の紅葉も格別だと話を聞いた。これまで青森取材は移動が大変だったが、今回のようにレンタルバイクを利用すれば、比較的気軽に行ける。事実、レンタルバイク利用での青森ツーリングは増えているとのことなのだ。