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ライダーが阿蘇に魅了される10の理由 ⑥~⑩ & 熊本地震から3年、阿蘇の現状


「ライダーの聖地」と言われたら
「北海道」と答える人もいるだろう
もちろん北海道も素晴らしいが、阿蘇を走れば
ここも真のツーリング天国であると思えるはずだ

理由⑥ あか牛

阿蘇地方は、豊かな草資源を活用した放牧畜産業が盛ん。現在、この地区の有名ブランド和牛として知られるのが、赤身が多めで適度な脂肪分を含んだヘルシーな肉質で、旨味と柔らかさを兼ね備えたあか牛。熊本と高知が主産地となるこの激ウマ和牛をあちこちで食べられるのも阿蘇の魅力だ。ちなみにこってり派は、黒毛和種の和王や交雑種の味彩牛もオススメ

理由⑦ 馬刺し

熊本と言えば、馬刺しである。極上の馬刺しを揃えた名店が多数あり、しかも町で食べると大都市圏と比べてかなりリーズナブル。レバ刺しやタン刺しなど、都会ではあまり流通しない部位もたくさん!

理由⑧ ケニー・ロバーツ

世界ロードレース選手権の最高峰クラスで70~80年代に大活躍したケニー・ロバーツの奥様は日本人で、その実家は熊本県内にある。この縁から、ケニーはときに阿蘇ツーリングを楽しみ、彼が愛する道がケニーロードと名づけられ、村の正式許可も受けた。さらに、ファンが運営する本人公認のケニーズカフェもあるのだ

ASO Kenny’s Cafe
住所:熊本県阿蘇郡高森町河原3113-1
TEL:0967-65-0055
営業時間:10:00~日没
定休日:木曜、金曜

理由⑨ 水源

阿蘇は「火の国」と呼ばれる熊本県に位置するが、じつは「水の国」なのである。阿蘇山などに降った雨が地中に浸みこみ、長い年月をかけて浄化されて湧出する豊かな水源が、阿蘇には数多くある。暑い時期には、これらの場所を訪ねることでクールダウンも可能。マイナスイオンを浴びてリフレッシュもできる!

理由⑩ 熊本製作所

阿蘇の玄関口となる肥後大津には、ホンダの熊本製作所がある。こちらは、日本国内におけるホンダ二輪車の生産拠点。メイド・イン・ジャパンの現行ホンダ二輪車は原付を含めすべて、この工場が生まれ故郷となるのだ!

あの熊本地震から3年 今の阿蘇の状況は......?

たしかに、ショッキングな出来事ではあったのだがそろそろ全員、頭の中の“情報更新”しましょうよ!

忘れてはいけないが次のステップを踏もう

一般ライダーに取材をしていると、いまだに「熊本はバイクで巡りながら観光できる状態なんですか?」という声が聞こえてきて、今年だけですでに3回は阿蘇を訪ねている身としては、とても驚かされる。たしかに、阿蘇からほど近い益城町で2度の震度7を記録し、熊本県と大分県を中心に甚大な被害をもたらした熊本地震は、ショッキングな出来事として、本州に住んでいても深く心に刻まれている。しかしあの災害が発生したのは16年4月のこと。すでに3年以上が経過した。火の国・熊本の人たちは、逞しい。約1200日という時間は、阿蘇地域を十分に復興させ、ツーリングライダーや観光客を以前同様に受け入れる体制は、基本的には整っている。

もちろん、国道57号一部区間や地元のシンボルである熊本城のように、復興あるいは修復が半ばという施設や地域もまだまだある。復興に対する想いや願いを忘れてよいということではない。だけど、あまりに古い知識と情報に固執して“来熊”を避ける状況でもない。我々が阿蘇をツーリングすることで、現地に収入をもたらし、それが生活につながるという背景もある。熊本や阿蘇を心配するなら、むしろ避けるよりも行くべきだ。

ちなみに、阿蘇を貫いて熊本と大分を結ぶ国道57号は、崩落した阿蘇大橋の付近で現在も一部区間の通行止めが続いているが、17年8月には長陽大橋ルートが開通され、ミルクロードや俵山トンネルルートとともに迂回路として機能している。被災直後は通勤時間帯を中心に大渋滞が発生していたミルクロードの麓付近も、途中にある交差点の改良などで現在は以前より利用しやすい状況。阿蘇パノラマラインは、南阿蘇側ルートが17年10月、阿蘇公園下野線が18年4月に通行止め解除となり、全線で絶景を楽しめる。

熊本地震で崩落した阿蘇大橋の下流側に位置する阿蘇長陽大橋と戸下大橋は、地震の影響で不通となっていたが、応急復旧工事により17年8月に開通され、利便性が向上された

分断されていた大津町付近の国道57号と南阿蘇村をつなぐルートが、17年夏に開通。崩落した国道325号の阿蘇大橋は、元の場所よりも南側に再建中で、20年の復旧を目指す

ツーリングルートはほぼすべて走れる!

今年2月から断続的に噴火警戒レベルが引き上げられている影響から、阿蘇山公園有料道路を利用した中岳火口の見学はできないが、それ以外のメジャーなルートは、どこも問題なく楽しめるのだ

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