今年はいったい何人のライダーが北海道へ行くのだろう
そのうち何人が初めての北海道でその広さに頭を悩ますのだろう。
北海道を楽しむためにツーリングマップルを使いこなそう!
行くぜ北海道!
こんにちは!いよいよ7月、夏の到来ですね。海に山に、あちこち行きたくてウズウズする頃ですが、なんせあちぃので、やっぱり涼しいところへ向かいたい夏休み。自然と想いは北へ……。と、今月のBikeJINも、北海道大特集ですし、せっかくなんで、当コラムも北海道をテーマにお話したいと思いますよ。
毎年夏が近づいてくると「行く予定はないけど北海道のツーリングマップルを読んで妄想旅してる」というお声をいくつかいただきます。読んでたら抑えられなくなって結局行っちゃったってのもよく聞きます(笑)。行くなら持って行きましょうね。ツーリングマップル。それも最新版をお願いします。いや~、最近はほんとに、地図なんて持たずノープランで北海道へ上陸する方も多いんですが、これはね、商売抜きにしても、いかがなものかと思うんです。
したっけ広いよ北海道!
だって、北海道は広いんですよ。ほんとに広い。え? 言われなくても知ってるって? そりゃまあ経験者は、身をもって知ってることでしょう。でも初めて北海道に行こうとしている人には、どれだけ言ってもその距離感が伝わりきらないものです。道内在住者や経験者からすると「そら無理だわ」的な計画を初心者が立ててしまうのも、「北海道あるある」ですよね。
では、ここで改めて、北海道の広さを確認しておきましょう。日本の国土面積は、37万7974㎢です。北海道はそのうち8万3 423㎢を占めます。つまり国土の約22%、5分の1以上が北海道ということです。ちなみに九州(沖縄を除く)の面積は4万2227㎢ですから、「北海道は九州2個分」の広さということになります。あまりピンとこないでしょうか。文字で分かりにくければ、よく使われるこんな図で見てみましょう。
東京から大阪まで軽く丸呑み。少なくともその大きさに関しては、決して「47都道府県のひとつ」と考えてはいけません
ノーマップ、ノーライフ?
話を戻しましょう。それだけ広いのに、地図を持たない人が多いんだよなぁ、って話。「広いからナニ?」って言う方も少なくなさそうですけど、大事なことです。
面積がこれだけ広いと、人口密度は当然低くなります。まず、東京の人口密度は1㎢あたり6千人以上です。これに対し北海道はなんと60数人。だいたい100分の1です。ということは、家と家との距離、集落と集落との距離がとっっっても長い(遠い)ということ。とにかくスケールが違う。それは北海道の魅力ではありますが、同時にコワさでもあります。
なにがコワいかって、最大・最頻なガス欠(GSがない・あっても閉まるのが早い)に始まり、熊や鹿などの動物との遭遇や、スケジュールの遅れ(すぐ着くと思ったら全然着かない)、それによるやむなき夜間走行や、スピードの出し過ぎ。そして起こる事故、などなどたくさんあります。何より、何かが起きてしまった時に、助けを呼べない、呼んでもなかなか来ないコワさがあります。頼みのスマホも、充電が切れればただの板。しかも道内には電波が届かないところがまだまだあります。
でもそれらのリスクの多くは、ツーリングマップル北海道をしっかり読んでプランニングし、旅の最中もすぐ出せるように持っていれば、回避したり、あるいは対処したりすることができますよ。
紙だけど、毎年進化している
ツーリングマップル北海道は、培倶人でもおなじみ、ホッカイダー小原信好さんが取材を担当しています。その小原さんの30年以上にわたる北海道旅の成果がこの地図には詰まっているわけです。そう考えると、1800円とか2800円とか、毎年それくらいの出費、安いもんだと思うんですけどね(小声)。……商売っぽいことを言ってしまいましたが、この地図にちりばめられた、いろんなタイプの注意喚起的コメント例を紹介するので、見てみてください。
「非常電話」の位置が書かれた地図なんて、ほかにあるでしょうか(笑)。いろんなところにちりばめられています
最近は坂道の勾配やトンネル長など、自転車の人向けのコメントも増えています。すべての旅人に向けた地図を目指して!
動物の飛び出し情報も。北海道では衝突事故件数が少なくないのです。バイクだと、たとえ相手がキツネでも危険
今年北海道に行かれる皆さん、初めての方も、ベテランさんも、最新のツーリングマップル北海道をもって、事前にしっかり準備をして、目いっぱい北海道を楽しんでくださいね!
目的地が遠いのは地図のせい?
最後に「ツーリングマップルあるある」ランキングで必ずトップ5に入るネタをご紹介します。ツーリングマップルシリーズは、基本的にどのエリアも同じ縮尺で作られています(通常版で14万分の1)。しかし北海道だけは、縮小率高めで作られています(20万分の1)。都市間距離が長い北海道は、本州と同じ縮尺にすると、山間部などで間延びした図がたくさんできてしまうから、だそうです(と私は聞きました)。しかしそのせいで、本州のマップルに慣れている人は、「走っても走っても次のページに行けない」という謎の感覚に襲われるのです(笑)。縮尺(=スケール)の違いに注意です。
実は今回、北海道を14万分の1で作ったらどうなるか試してみましたので、その図をもって今回はお終いとします。
1/14万版の北海道。こうして見ると、ゆとりがあって見やすい……。実は変えたほうがいいのでは(汗)。ご意見お待ちしています!
ではまた次回!
Twitter:@touringmapple_s