こんにちは!合田紘之(@GodaAFRICATWIN)と申します。
バイクで世界中をツーリングするために新聞記者を辞め、昨年末から今年2月までのオーストラリア一周の様子はBikeJINWEBで連載させていただきました。
今回は第2弾。ロシア極東からヨーロッパ西部までユーラシア大陸の約4万kmを横断します!
ユーラシア大陸横断 準備編② 申請、手続きで大忙し
海外に自分のバイクを持ち込むためにはそれなりの準備と手続きが必要。
今回はユーラシアだけではなくて、その後にアフリカや中南米にバイクを持っていくことを想定しての準備。申請から1カ月以上かかるものや、予防接種は28日以上間隔を空けないといけないものもあり、直前に準備しただけでは間に合わないものも多い。
申請に必要な書類を作るのに時間がかかったり、手続きするためにそれぞれの機関に出向く必要もあったりで、これらを同時並行で手続きするのにかなりの労力を使ったのが実態。出発するまで時間に追われて忙しい日々を送った。
今回用意したのは、
・パスポート
・登録証書
・国際運転免許証
・ロシアビザ
・自動車カルネ
・国際ナンバープレートとJマーク
・予防接種
・海外旅行保険
などなど。聞き慣れないものもあると思うので一つずつ説明していきたい。
登録証書
登録証書とは言わば国際車検証のようなもの。近くの運輸支局でその日のうちに無料で発行してもらえる。英語表記で登録番号(ナンバー表記)、登録年月日、氏名、住所、車名、車体番号が書かれた1枚の紙だ。
ジュネーブ条約に加盟している国であれば、この登録証書があることでその国の車検を通っている扱いになるという。カルネのや国際ナンバープレートの発行、ロシア行きのフェリーの予約にも必要だ。有効期間は自分で設定でき最大1年間。
国際運転免許証
各地の運転免許試験場で1時間ほどで発行してもらえるほか、時間がかかるが近くの警察署でも発行してもらえる。必要なものは日本の運転免許証とパスポートと証明写真1枚。料金は2350円。有効期限は発行から1年間なので、海外に行く直前に発行してもらうのがおすすめ。
ロシアビザ
ロシアビザはアメリカなどと違いインターネットで申請すればすぐに取得できるものではなく、本来は大使館や領事館に出向く必要がある。しかし取得代行業者も存在するので、その手間を省くことができる。
ビザの種類は複数あるが、観光ビザは比較的安く取得できるものの期限は主に1カ月で、事前に宿泊する場所が決まっていないと取得できない。
一方でビジネスビザは期限が最大1カ月以上の設定をでき、複数回入国できるものもある。観光が目的でも問題ないというのでビジネスビザに決めた。
世界地図を見てみるとロシアから一度モンゴルに入国し、カザフスタンに行くためにはもう一度ロシアを通る必要があるので期限は3カ月、2度入国できるものを代行業者に依頼して29800円で取得した。そのほかの国のビザは隣国の大使館で取得できる場合もあるようなので、今回はロシアビザだけ取得した。
自動車カルネ
自動車カルネとは車両を原則1年以内に日本に持って帰ることを条件に通関手続きを簡素化するための書類。国によってはカルネがないとバイクで入国できない。
基本的にユーラシア大陸を横断するためにカルネが必要な国はないが、東南アジアやアフリカ、中南米の多くの国が必要なので、「いざバイクで行こうと思ったら入国できなかった」ってことにならないように日本にいるうちに用意した。
日本で発行するのはロードサービスで有名なJAFで、バイクに積載するパーツリスト、ルート図、登録証書、印鑑証明書などを用意した上で申請。
オーストラリアにバイクを輸送する時にも取得したので慣れていたが、書類作成はパーツリストは英語で作らないといけないなど手間がかかる上、申請から発行まで1カ月以上かかったので余裕を持って準備することをおすすめしたい。
国際ナンバープレートとJマーク
カルネで入国する際には国際ナンバープレートをつけていることが条件。
3年前にサハリンにツーリングした時に取得していたので、今回は新たに取得する必要はなかった。指定の業者に申請書と登録証書をFAXすれば数千円で取得できたはず。
また日本の車体と知らせるためにJマークと呼ばれる大きく「J」と書かれたステッカーもカルネ利用時には車体に貼る必要がある。Jマークはカルネを申請する際にJAFで購入することができる。
予防接種
冒険旅行で怖いのは、日本にはないような病気。数日間の旅行とは違って感染するリスクは高いので予防接種が必要。医者にルートを話して相談しながら摂取するワクチンや回数を決めた。
予防接種を受けたのはA型肝炎、狂犬病、破傷風、ジフテリア、ポリオ、百日咳、麻疹、風疹、黄熱。3種混合のワクチンなどもあり、実際に注射を打たれた本数は少なめ。しかし、A型肝炎と狂犬病は1回目の接種から28日以上間隔を空けて2回目を受けた。
黄熱に関してはアフリカや中南米では接種した証明書がないと入国できない国もあり、一番重要な予防接種かもしれない。北海道内では検疫所でしか接種できず、他のワクチンとの間隔を空けて接種する必要があるので、時間が限られている中で計画的に接種することができた。
ユーラシア横断後にアフリカや南米に行くかもしれないので、黄熱の予防接種を検疫所で受けてきました。
この証明書がないと入国できない地域もあるので注意#海外ツーリング#世界一周#予防接種 pic.twitter.com/Fbo0uzakKV— 合田紘之@ユーラシア大陸横断中 (@GodaAFRICATWIN) 2018年6月12日
また赤道付近で流行しているマラリアについては予防接種がないので予防薬も処方してもらった。麻疹など命に関わるような病気でも、なるべく海外でのトラブルは避けたいので、ワクチンを打つことでリスク回避につながる。
海外旅行保険
東京海上日動の海外旅行保険に加入。死亡や治療、盗難などの補償がついて半年で約12万円。
海外にいれば日本にいるよりも確実に危険のリスクは高い。自動車保険のようにもし事故を起こした時の相手に対する補償は付いていないので、その国々で加入することになるだろう。