[転んだらどう対処する?]車体のダメージチェックは「走る・曲がる・止まる」を念入りに
トラブル対策さえ知っておけば、アナタの旅は成功間違いなし!
日本はツーリング天国だ。四季折々の風景は走っていて飽きることなく絶景の山岳スカイラインはいつでもライダーに高揚感を与えてくれる。旅の帰路はいつでも充実感に溢れヘルメットの中は絶えず笑顔……それもトラブルさえなければ、だ。
ガス欠、パンク、転倒などなどバイクにまつわるトラブルは多いのだが、それらの多くは知識があれば防げ対処方法を知っていれば、ピンチを乗り切れる。
安全にかかわる箇所はしらみつぶしに確認
転倒による精神的ショックから立ち直ったら、その後は冷静に愛車のダメージチェックを行おう。
転倒によるダメージを確認しないまま走行するのは非常に危険。損傷の度合いは転倒時のスピードや路面状況、または転倒後の滑走や衝突によっても異なるが、転倒後はここで挙げたチェックポイントをしっかりと点検しよう。
まずはじめに、外装パーツで削れたり、衝突で形が変わった部分がないか、車体のすべてを徹底的に調べよう。次に、走行に関する機能が正常に働くかをしっかりチェック。
その際「走る・曲がる・止まる」の3大要素を確実にこなせるか確認することが大切だ。
ブレーキ、サスペンション、タイヤといったバイクの走りを直接支えている機能パーツが、走行に耐えられる状態かどうか、1つ1つ触ったり操作しながら、慎重に見極めよう。
安全な走行が不可能な場合に、「近くのバイクショップまでだから大丈夫」などと決して無理をせず、その場にロードサービスなどを呼んで対処しよう。
フロントフォーク
まずは目視で曲がり、ねじれ、オイル漏れをチェック。次にブレーキをかけた状態でフォークを伸縮させ、スムーズに動くか確認
ブレーキローター
タイヤを回して(車両を押す)ブレーキパッドとの干渉具合を確認。ゴッ、ゴッと部分的に接触する場合は歪んでいるので走行不可!
ブレーキシステム
キャリパー、ホース、マスターの各所でブレーキ液が漏れていないかを確認。押し引きしてブレーキをかけ、制動状態をチェック
燃料タンク
ガソリン漏れをチェック。転倒のショックで一時的に漏れただけなのか、キズや亀で漏れ続けているか判断(この場合は走行不可)
ステップ、ペダル
ブレーキ/シフトペダルが正常に操作できるか、曲がって車体などに干渉していないか確認。リヤブレーキの“引きずり”もチェック
マフラー
凹みやキズよりも、曲がって車体(スイングアームなど)に干渉していないか確認。エンジンをかけて排気漏れがないかもチェック
ホイール
空気漏れを起こしていないか(リム部分の歪みを確認)、押し引きして正常に回転するかチェック
ミラー
鏡面が割れていないか、外れて脱落しそうにないか確認。ミラーステーのボルトやナットが緩んでいる可能性も高い
メーター
ニュートラルランプ等のインジケーターが点灯するかチェック。走行を始めたら、各指針が正常に稼働するか確認
ハンドル
曲がっていないか、またクランプ部の緩みやガタも確認。左右にフルに切り、タンクやカウル類と干渉しないか確認
スロットル
引っかかりがなくスムーズに動くか、全開で手を放し、スパッと全閉まで戻るか確認。ケーブルの傷みもチェック
スイングアーム
大きなキズや凹みがないか、車体を押し引きしてタイヤがスムーズに回転するか。サイレンサーが干渉してないか
リヤサスペンション
2本ショックの場合、曲がりや傷付きをチェック。車体に跨って体重をかけ、スムーズに伸び縮みしているか確認
タイヤ
接地面やサイドウォールのたわみを見て空気が抜けていないか、キズもチェック。漏れたオイル等の付着も確認
レバー類
曲がっている場合、ハンドルを切った際にカウルなどに干渉しないか確認。レバーホルダーやマスター部もチェック
ヘッドライト
ライト表面のレンズにヒビや割れがないかをチェック。ハイ/ロー共に点灯するか確認。照射の向きもチェックする
ラジエター
ラジエターやホースからの冷却水漏れをチェック。コアのフィンが広範囲で歪んだ場合は水温上昇に注意する
灯火類
テールライトやウインカーはレンズや電球の破損だけでなく、ウインカーやブレーキランプが正常に点灯するか確認