【REDFOX】モータースポーツで鍛え上げられたバイク専用オイル

アメリカのモータースポーツシーンでお馴染みの「SUNOCO」
そのバイク用オイルブランド「REDFOX」は、実は日本で製造されている
数々の過酷なテストを繰り返し、生み出されたレシピにより
レーシングユースで満足できる高い潤滑性と保護性能を両立している

SUNOCOはオイルの世界的トップブランド

黄色い菱形と赤い矢印を組み合わせたロゴマークを、アメリカのモータースポーツシーンなどで見たことがある人も少なくないはず。SUNOCOは135年以上の歴史を持つアメリカ生まれのオイルメーカーで、モータースポーツとの関わりも深い。アメリカでレース活動をした経験がある宮城光さんが「SUNOCOがなければアメリカのモータースポーツは成立しない」というほど重要な存在なのだ。

モータースポーツという過酷な環境においてSUNOCOが活躍するのには理由がある。そのひとつが「冷凍機油」を生産していること。聞き慣れない単語だが、エアコンや冷蔵庫から巨大な冷凍倉庫などさまざまな冷凍装置に使われるオイルだ。機器が動き続けている間、時には十年以上の長期間、無交換で性能を維持し続けるという非常に高い耐久性が必要。SUNOCOはその高度な技術をエンジンオイルに活かしている。例えば撹拌。エンジンオイルはベースオイルにさまざまな添加剤を加えて作るのだが、その撹拌に乾燥した空気の泡の対流を使うことで劣化の原因になる水分を徹底的に除去。冷凍機油を製造するSUNOCOならではの製法を駆使し高性能なエンジンオイルを生み出している。

レーシング・テクノロジーを活かし幅広い車種にマッチ

REDFOXはSUNOCOが展開するバイク用のオイルブランド。実際に愛車に使っている宮城さんは「オイル交換直後に感じる軽く回るフィーリングが長く続く。だからギヤチェンジが多い街乗りはもちろん、高速巡航も楽しい」とコメント。その理由を開発者の川口貴弘さんは「上質なベースオイルを使うことと、一般的に粘度調整に使われるポリマーを使用していないこと」だと話す。先にも記載した通りエンジンオイルは基本となるベースオイルにさまざまな添加剤を加えて必要とされる性能を実現している。REDFOXの「レーシング＆スポーツ」は、ベースオイルにとくに高性能なエステルを採用しポリマーを使わずに高性能を実現。ポリマーは金属同士が高圧で接触した時にせん断され性能低下の要因になる。だがREDFOXにはポリマーが含まれないため高性能が長く続く。それを証明したのが鈴鹿8時間耐久レースだ。過酷な条件下でシフトフィールなどが最後まで変わらないと評価されたという。スペシャルブレンドではなく市販品をそのまま使用したという話にも驚く。

またバイクのエンジンはクランクやミッションと一緒に湿式クラッチがあるため、単に潤滑性の良さだけを追求する訳にはいかない。そのためSUNOCOは日本の研究所でテストを繰り返している。専用のマイクロクラッチテスターによってクラッチ板とフリクションプレートの摩擦が最適になるよう成分を調整。それを見て関心する宮城さん。しかしそれはこの研究棟で行われている試験のほんの一部。金属片を使った極圧試験や耐摩耗試験、カーボンの付着や洗浄性のテスト、オイルの発泡と消泡を確認する試験など多岐にわたる項目を、宮城さんは目を輝かせながら見ていた。「初めてREDFOXに交換したらすぐ真っ黒になり、今までの汚れやカーボンを除去していると感じた。次からは汚れなくなるから他ブランドからの変更時は早めの再交換がオススメ。ここを見たら高性能なのも納得だよ」。

アメリカンブランドでありながら研究・開発・製造を日本で行うREDFOX。他の海外オイルメーカーにはない体制が、愛車を大切にするライダーに最適なエンジンオイルを生み出している。

今回お話を聞いた方

エンジンを守る効果が長く続く＜レーシング＞はストリートでこそ使って欲しい!