深夜のあの豪雨がなかったら ベストセラー商品は生まれなかったかも
2008年から販売を開始した本誌×コールマンの人気コラボ商品が「キャンプスターティングセット」。今年も2017年バージョンをただいま販売していますが、この商品の誕生にはちょっとしたストーリーがあります。
2007年から販売開始した、本誌×コールマンの人気コラボ商品である「キャンプスターティングセット」。
おけげさまで、ワンポールタイプの新型テントになった今年バージョンも、大好評です!
キャンプツーリングをしたことのない人が、安心して楽しめるようにをコンセプトに誕生したこのヒット商品は、キャンプ中のボクを襲った豪雨がキッカケで誕生したのでした……。
2008年から販売を開始した本誌×コールマンの人気コラボ商品が「キャンプスターティングセット」。今年も2017年バージョンをただいま販売していますが、この商品の誕生にはちょっとしたストーリーがあります。
確か2007年の7月頃。当時、コールマンジャパンのマーケティング部のマネージャーだったNさんが大のバイク好きで、BMWのR1200GSでツーリングを楽しんでいらっしゃいました。そんなNさんから、もっとライダーにもキャンプを楽しんでほしいと本誌にコラボ企画の提案があり、8月に長野県白馬村で開催される「BMWバイカーズミーティング」でNさんとボクがキャンプ泊をしながら、キャンプツーリングの楽しさを語り合い、そのシーンを誌面に掲載しようということになりました。
バイカーズミーティングの特設キャンプサイトで、Nさんとボク、そしてBMWジャパンのMさんを交えての取材は無事に終了。ボクはコールマンジャパンのスタッフが用意してくれたテントで、最新のキャンプ用品を体験しながら宿泊することになりました。
最新のシュラフに包まれて朝まで熟睡、のはずだったのですが、山深い白馬村は天候が変わりやすく、寝付いたころは晴天だったのですが夜中に突然の豪雨が襲ってきました。テントを叩く激しい雨音に目が覚めてしまったボクは、どうにも寝付けなくなってしまい、テントの中でいろんなことを考え始めました。そのうち、昨晩、Nさん、Mさんとキャンプについて話をしたことが頭に思い浮かんできたのです。
非日常感を求めてツーリングに出かけても、ビジネスホテルに泊まって居酒屋で食事をしたんでは日常に逆戻りしてしまいます。その点キャンプ泊は、非日常感をずーっと継続できるのが一番の魅力、だからもっとたくさんのライダーにキャンプツーリングを楽しんでほしいという趣旨で、そのときのページを構成しようと思っていました。
とはいえ、キャンプをしたことがない人にキャンプツーリングをススメても、キャンプ用品をどれだけ揃えたらいいか迷うだろうし、バイクに積むのに最適なサイズのものを選ぶのも難しそう。だったら本誌が、これだけあればすぐにキャンプツーリングに出かけられるという、バイクに最適サイズのキャンプ用品を選んで、それをセットにして販売すれば、キャンプツーリングを始めるハードルがぐっと下がるんじゃないかと思いつきました。
朝になり、テントから起き出してきたNさんに、そういうセットをコラボで作りませんかとその場で提案。Nさんも快諾してくれて、10年も続く人気ロングセラー商品の「キャンプスターティングセット」が誕生したのです。
あの深夜の豪雨がなければ、「キャンプスターティングセット」は生まれてこなかったかも知れません。