本誌は2017年で創刊15周年。もうそんなに経ったんだと、月日の流れの速さに驚愕したりするわけですが、このくらい長い歴史を持つ編集部ですから、十数人、いや数十人の編集スタッフが在籍しました。
数多くのジャンルの雑誌を発行する弊社ですから、他部署から、それもバイクとはまったく無縁の部署から異動してくるスタッフもたくさんいました。それはそれで、お互いに刺激を受けて、誌面のさらなる充実化につながっていたと思います。
ただ、なかには以前所属していたジャンルの常識をそのまま引きずっているスタッフもいたりして……。
バイクの専門知識をあまり必要としない培倶人には、畑違いのスタッフも配属されました
15年も一冊の本を編集していると、本当にいろいろなスタッフがつどつど関わっているもの。
今回、このコラムを書くためにバックナンバーをめくっていると、ついつい奥付に目が止まります。そして、この時はスタッフに誰がいたんだっけと思いながら、ああそうだった、そうだったと記憶を振り返るわけです。
創刊スタッフのSもAも今は弊社にはいないし、いろいろなスタッフが編集部に入り、卒業しを繰り返してきました。
まあ、どこの編集部でも事情は同じようなものなので、卒業するスタッフには「頑張れよ!」と送り出してきましたが、本誌はバイク誌と言いながらもバイクの専門知識をそれほど必要としない立ち位置だったので、本当にさまざまな、中にはまったく畑違いのスタッフがやってきたなぁと思います。
バイクとサーフィンの文化の違い!?ある日のロケでのエピソード
中でも強く記憶に残っているのが、弊社のサーフィン雑誌の編集長をやっていたU。
まあ、いわゆる大人の事情からボス・ネモケンに「培倶人で預かってくれるか」と言われ、スタッフに加わってもらいました。
いざ一緒に仕事をしてみると、なるほどこれがサーフィン雑誌の編集者なのかと思う、ある意味、まったく管理されていない「波任せ」の仕事っぷり。さらに、翌日の取材のために広報車に乗って帰る途中、環八から第三京浜に入る左コーナーでスリップダウンするなど、いろいろやらかしてもくれました。
そんなUとロケに行ったスタッフから聞いた、バイクとサーフィンの文化の違いを実感したエピソードが「裸足騒動」。
コンビニの駐車場でロケ車(四輪)から降りたUが裸足だったのを見た某スタッフが、「Uさん、靴履いてませんよ!?」と言うと、Uから帰ってきた答えは「なんでいけないの? 店に『裸足禁止』って書いてないじゃん」。
そう、湘南や千葉などのサーフィンスポットの近隣にあるコンビニには、サーファーが裸足で店内に入らないように『裸足禁止』という紙が入り口に貼ってあるんだとのこと。
あまりの感覚(常識?)のギャップに、ボクは思わず絶句したのを覚えています。