【ツーリングガイド】南島原のグルメ

小麦と砂糖で花開いた南島原の食に舌鼓

僕は麺類に目がないので、「島原手延そうめん」は今回の旅の大きな楽しみの一つだ。島原手延そうめんは技術ももちろんだが気候が大きくかかわっている。だから作る季節によって微妙にレシピを変えていく。そんな職人技の話を聞けばそうめんの店をはしごしたくなる！

しかし、産地ではあるが四国のうどんのように町に5件も10件もそうめん店があるわけではない。とはいえ、さまざまな飲食店のメニューにはあるので、巡り合えないことはない。お土産の乾麺は至る所で購入できる。

長崎は麺文化と並んで、菓子にも歴史がある。出島に着いた砂糖が福岡に運ばれたため、その街道筋に菓子を商う店が発達したという。長崎カステラが有名なように洋菓子の歴史もあり人々は菓子に親しんできた。昭和時代はお使い物としてカステラをいただくと、おやつの時間が楽しみだった。

また、日本のチーズケーキの父と呼ばれた中村信次さんが開いたというお店のことを知り、年甲斐もなくスイーツ好きの僕はどうしてもそのチーズケーキが食べたくなった。また、人気のイラストケーキをオーダーするときに「絵はバイクと分かればいいです」と伝えてしまったが実物を見てビックリ。集合マフラーのZ1が描かれていた。2代目の真幸さんはなかなかのバイク好きらしい。皆さんも旅の途中でティータイムを楽しんでほしい。

---

川上製麺所

小売り・通販も可能な老舗

川上製麺では島原手延そうめんをはじめ、9種類の手延べ麺を製造・販売している。季節ごとに最適なレシピで作られる手延べ麺は通販でも購入可能で、日本中に多くの意リピーターがいる。王道の手延そうめん「川上の糸」を筆頭にうどんやラーメンも作っている。風土と伝統の技術が生み出す麺の魅力。

麺商須川 面喰い

ありそうでない島原手延そうめんが食べられる専門店。30年以上にわたり地元の人と観光客に愛されている。30種類を超す豊富なメニューがファンを飽きさない。冬は「にゅうめん」と呼ばれるそばでいうところのシンプルな「かけ」や、野菜たっぷりのチャンポンが人気メニュー。もちろん氷で占めた冷たいそうめんも食べられる。2品くらい食べたい。

志（こころざし）

話題沸騰トマトちゃんぽん

雲仙岳方向と島原市街を結ぶ、国道57号沿いに店舗
を構える志は、創業44年の老舗。名物のトマトちゃ
んぽんは二代目店主、宮田康隆さんが考案。魚介の旨
味がまろやかな中華スープとトマトの酸味とのバラン
スが絶妙！　その他、黒ごまちゃんぽんもオススメ

本田屋 かすてら本舗

大正7年創業の老舗

創業以来100年以上にわたって伝統を守ってきた。現在は2代目、3代目、4代目の親子3世代でカステラを焼いている。使用するのは卵・砂糖・小麦粉・水飴・蜂蜜の5つのみ。また、作り立てにこだわるので「製造」「販売」「発送」すべてを一店舗で行う。これは食べずにはいられない！

山の寺 邑居（ゆうきょ）

季節ごとの郷土料理

細道を上った先に、ひっそりとした佇まいで客を待つ館がある。田舎暮らしの良さを存分に味わえる人気の店だ。必ず事前予約をしよう。密を防ぐためにもマスツーリングの場合は個別会計にならないようにまとめて支払うように心がけたい。

ガトーフリアン

日本最古レシピのチーズケーキ

東京の老舗洋菓子店で勤め上げた先代中村信次さんが、地元に戻って開いた店。ドイツ人パティシエと日本人に合うチーズケーキを開発、そのレシピ公開を機に日本中にベイクドチーズケーキが広まった。現在は甥の真幸さんがオーナーを務める。ケーキのオーダーも人気で、記念日のケーキはここと決めている人も多い。バイク好きな真幸さんにかかればこんなケーキもできます。