「贅沢な時間」とはこういうことだ
お気に入りの場所でコーヒーを飲みたいからバイクで100km走る
本を読みながら燻製の仕上がりを待つ。どちらも至福の時間である
コーヒーも燻製も「時間」を楽しむもの
コーヒーの起源は薬としてだったし、燻製も本来は保存食として作れたものだが、現在はどちらも嗜好品の部類に入ると言ってもいい。両方とも、その作る過程の手順に細かなポイントがあり、手間がかかる分だけ楽しく、そして、できたものがまた美味い。つまり、味だけでなく、そのかかる時間すべてを楽しむものなのだ。
コーヒー
Point.1 コーヒーを淹れる道具とその構造、味の違い
コーヒーには淹れる道具が様々あって、その使用する道具の違いによって味もまったく異なったものになる。ここではその中からポピュラーなもの4つを紹介している
[ ドリップ ]
ドリッパーにセットしたフィルターに挽いた豆を入れ、上から熱湯をゆっくり注いでコーヒーを抽出する方法。日本では家庭でも店でも、最も一般的なのがこの方法だろう。豆の量や挽き方を変えることで様々な味にすることが可能。野外用では折りたたみ式のドリッパーや、繰り返し使える布製フィルターが自立するものもある
[ コーヒープレス ]
熱湯と挽いた豆を容器に入れて混ぜ合わせ、好みの濃さになったところを見計らって、上からプランジャーと呼ばれるフィルターパーツを押し下げて豆と抽出したコーヒーとを分離させる。カフェプレス、フレンチプレスとも呼ばれる。味の濃さはドリップ同様に豆の量や挽き方の粗さで調整する。紅茶にも同じシステムがある
[ パーコレーター ]
ポットの中にコーヒーを入れるバスケットと、その中心を通るセンターパイプがあり、沸騰したお湯はセンターパイプを通って、バスケットの上からコーヒーに注いで下に落下、循環を繰り返してコーヒーを抽出する。上がってくるコーヒーの色で出具合をチェックする。豆は極粗挽きを使用する。コーヒーは薄めで熱々のアメリカン
[ エスプレッソ ]
加圧された熱湯がコーヒーの入った容器を通り抜けつつ、コーヒーを抽出するシステム。極細に挽いたハイローストの豆をギチギチに詰めて使い、非常に濃いイタリアンコーヒーになり、ミニサイズのデミタスカップで飲むのが普通。ホットミルクで割ったものがカフェラテ、お湯で割ったものがアメリカーノと呼ばれる
Point.2 コーヒー豆の粗さと淹れる道具の適正、ローストの違い
パーコレーターのように極粗挽きの豆を使うもの、エスプレッソのように極細の豆を使うものと器具によって粗さが異なる。ローストは深煎りほど苦味が増し、浅煎りほど酸味が増す
燻製
Point.1 燻製の手順とポイント
ここではビギナーにオススメの、スモークウッドを使った温燻の作り方を紹介している。仕上がりまで3時間程度かかるが最も失敗の少ないのがこの方法だ。この他、熱燻、冷燻がある
1.大切なのは、実際の燻煙作業の前に食材をしっかり乾かしておくこと。食材の表面が湿っていると煙の成分と反応して酸味やエグ味の原因となる
2.スモーカーに食材をセットする。食材同士がくっついていると、そこだけ煙が乗らないので、適度な間隔をあけてセットすることが大切だ
3.スモークウッドに着火する。マッチやライターの火では弱く、しっかり着火しないので、ガストーチやシングルバーナーを使うのがオススメだ
4.3時間ほどで出来上がり。すぐ食べたいのも分からなくはないが、特にチーズなどは、時間をおくほどに中に香りが浸透してなじんていく
燻煙材には線香のように煙を出しつつ燃え続けるスモークウッドと、加熱しなければいけないスモークチップの2種類がある。SOTOの燻煙材はさくら、ヒッコリー、ほか全7種
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