【Royal Enfield・SHOTGUN650】乗り味素直で味わい深い!ロイヤルエンフィールド『ショットガン650』の魅力[深堀りバイク日誌]
カスタム性の高いシート仕様変更が楽しめるスタイリングに加え、素直で扱いやすい乗り味、ズ太いトルク感がクセになる並列2気筒エンジン。ロイヤルエンフィールド『ショットガン650』は、見た目も走りも楽しめる1台だ。カスタムショーでの盛り上がりも含め、要注目のモデルを試乗レビュー!
問:ロイヤルエンフィールドジャパン TEL03-5651-8020
https://www.royalenfield.co.jp
カスタムが楽しみやすいREの新規軸
このショットガン650、面白いのはスタイリングがシングルシート仕様とダブルシート仕様のスタイリングが選べることだ。今回試乗したのは二人乗りが可能なダブルシート仕様だが、シートレール&シート、タンデムステップを取り外せばシンプルなシングルシートスタイルに早変わり(シングルシート仕様は前項のカラーバリエーション写真を参照)。運用にあたっては乗車定員の変更などの手続きが必要にはなるものの、ここまで簡単にシングルシート化が可能だと、いろいろカスタマイズしたくなるもの。実際、ホッドロッドカスタムショー2024には、このショットガン650をベースとしたカスタム車両が何台も出展。ひと目では分からないほど見事にビルドアップされているので、興味があれば〝ホッドロッドカスタムショー2024〞、〝ショットガン650〞で検索してみてほしい。
そんなショットガン650の乗り味はというと、特徴的なスタイリングからは想像できないほど素直なのだから驚かされる。見た目こそクルーザースタイルだが、交差点の右左折でのハンドリングも自然で、この手のクルーザーによくありがちな、低速コーナーでステアリングが勝手に切れ込んでいくようなこともない。足着きに関しても650㏄クラスとしてはかなりいい。車重こそ240㎏とちょっと重めに感じるだろうが、この足着きの良さのおかげで、この車重を補ってありあまる安心感があるのだ。
270度クランクの648㏄並列2気筒エンジンのフィーリングはことほか面白い。クランクマスが重めなことが大きいのだろう。スポーツモデルのような鋭い吹け上がり感はないものの、その分鼓動感が強い。スロットルを開ければどの領域でも〝ズッドッドッドッ……〞という濁点付きの図太いトルクで地面を蹴り進む。スペックによれば、5650回転という低めの回転域で最大トルクの5.3㎏‐mを発生するとのことだが、これだけ中低回転域のトルクが厚ければエンストもしにくいうえに味わいも強いのだ。
20年前、僕が諭してバイクデビューの出鼻をくじいてしまった彼女は結局どんなモデルを選んだのだろうか? 今なら〝最近のロイヤルエンフィールドはどれも乗りやすくてオススメ。特にこのショットガン650は味わいもあって楽しいですよ?〞と、背中を押してあげられるのだが……。
テスター :172㎝ 75㎏
シート高795㎜。やや車体に幅があるのだが、ステップ位置が前方にあるので足は出しやすく、両足で支えるとわずかにカカトが浮く足着きとなった。240㎏の車体は決して軽くはないが、重心が低いおかげで支えやすく、免許を取って最初の大型バイクとしても十分オススメできる
インカム要らずのシンプルナビ表示
-トリッパーを標準装備-
「Royal Enfield App」の入ったスマートフォンがあれば、トリッパーナビゲーションシステムの利用が可能。トリッパーのナビが表示されるのは、メインメーターの右側にある小ぶりなデジタルパネルで表示内容も至ってシンプル。「こんな小さな画面で、しかも表示されるのは矢印と距離だけって使いにくいでしょ?」と思うかもしれないが慣れの問題。Bluetooth インカムが必要なくスマートフォンだけで運用できるのは大きなアドバンテージだ。
ナビゲーションは、「目的地までの距離(下段)」、「右左折を行う交差点までの距離(上段)」と、「転換する方向(矢印)」、というシンプルな構成。だがそれがいい