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【BMW/R12】スポーツスターのDNAを継承した新世代ボクサーバイクとは?

BMWがアメリカ市場を強く意識したクルーザーモデル
R18を登場させたのが2020年のことだった
そして2024年は、このR12が登場
“空冷エンジン”、“フロント19インチ”というキラーワードに
否が応でもハーレーのスポーツスターが頭に浮かぶ
R12はどんなバイクなのだろうか?

問:BMWカスタマー・インタラクション・センター
70120-269-437
https://www.bmw-motorrad.jp/

ベルリン生まれのロックンローラー

近年、ドイツのバイクメーカー・BMWはクラシカルなヘリテイジシリーズをもって、アメリカのハーレーダビッドソンに真っ向勝負を挑んでいる。

そんな明らかな構図が表面化したのは2020年のR18の登場だ。R18には強・弱2種類のライディングモード切り替え機能が付いているのだが、その名称がなんと〝ROCK〞&〝ROLL〞。つまりは〝ロックンロール〞であり、これは言わずと知れたアメリカンカルチャーの象徴だ。ハーレーダビッドソンが得意とするクルーザー文化を、BMWの解釈で具現化したのがR18というわけだ。

さて、そんな回りくどい前置きをしたところで、今回の主役であるR12を見てみよう。まず気になったのは車体構成。ホイールサイズはフロント19インチでリアが16インチ。……もうこの時点でちょっとハーレーダビットソンに詳しければピンと来ることだろう。

そう、このフロント19&リア16インチは、ハーレーダビッドソンのスポーツスターシリーズでよく採用されるホイールサイズ。それも一世代前の空冷エンジンのスポーツスターがライバルと言わんばかりの車体構成である。

そんなことを考えながら各部を見ていくと色々と合点がいく。リアタイヤに覆いかぶさる深めのフェンダー、シートはコブラシートとは言わないまでも、しっかり段差を設けたガンファイターシート風のデザイン。さらにテール周りに目を移せば、ウインカーにテールランプを内蔵したコンビネーションランプもハーレーダビッドソンでよく見かける手法だ。

初めてこのR12を目にしたとき、どういうバイクなのか? 〝空冷ボクサーのヘリテイジ〞ということ以外、キャラクターを掴みかねたのだが、こうなってくるとどうにもスポーツスターのシルエットが頭にチラつき始める。

跨ってみるとそれが紛れもない確信に変わった。ミッドコントロールのステップポジションがもはやスポーツスターなのだ。……正確にはボクサーツインのシリンダが左右に張り出しているため、フットペグの位置はやや低く下げ気味ではあるのだが、アップライトなハンドルを含めた全体の雰囲気が非常によく似ている。

走行モードがロックンロールなボクサーツイン

R12を語る上で絶対に外せないのが、BMWのお家芸である水平対向2気筒エンジン。左右に張り出した形状からボクサーツインと呼ばれ、排気量は1169㏄。車体に関しては、フロント19インチ&リア16インチのホイールサイズを採用するなどスポーツスターに寄せた仕様を採用するR12だが、この空冷のボクサーツインには、BMWらしさがしっかり詰まっており、張り付く様な安定感と独特な旋回特性はしっかり味わえる

ライディングモードは2種類で「Rock」&「Roll」。つまりアメリカ文化の象徴であるロックンロールというわけ。ちなみに「Rock」の方がスパイシーで「Roll」の方が穏やかな味付け

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