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昨秋のEICMA2018（ミラノショー）で発表されて以来、旅を愛する世界中のライダーから熱い注目を集めているのがこのモデル
新世代パラレルツインエンジンと充実の電子デバイスを武器に、790ADVENTUREはいよいよ冒険のフィールドに放たれる！
刺激的な旅に向けた完全新パッケージ
これまでのKTMは、公道用市販車のカテゴリーにおいて、ミドルクラス以下には単気筒、ビッグバイククラスにはV型2気筒と、ふたつのエンジン形式のみ採用しながらラインアップを拡充してきた。しかし昨年、次世代に向けた新たな取り組みとして、同社初となる並列2気筒エンジンを搭載した790DUKEを導入した。
ミドルクラスにおける並列2気筒の採用には、さまざまな理由が考えられる。現行の単気筒KTMで最大排気量となるのは、LC4と呼ばれるエンジンを積む690シリーズだが、さらなるパフォーマンスアップを狙って排気量を拡大したとしても、求める性能を満たすことは難しいと想像できる。一方、ビッグバイク系にはLC8と呼ばれるVツインが使われるが、これをダウンサイジングするような手法では、エンジン単体をミドルクラスに求められるほどコンパクトにできないし、車体搭載時のレイアウト自由度も少なくなるし、複雑な構造なので製造コストも抑えにくい。これらのことを考えると、このクラスにおける理想的なパワー＆トルクと軽快で鋭い走りを実現するためには、並列2気筒レイアウトがベストな選択なのだ。
さらに790DUKEでは、多用してきたトレリス構造ではなく、KTM初のダイヤモンドタイプフレームを採用している。これは、エンジンを剛性メンバーとして積極的に利用しながら、車体をより小型軽量化するための決断だ。
このような設計を得て18年にデビューした790DUKEは、その軽快かつしなやかなハンドリングと、LC8cと名づけられた新エンジンの75度位相クランクがもたらすVツインに近いパルス感と気持ちのよい加速で、世界各国のライダーから高評価を受けている。19年に新登場する790ADVENTUREは、この790DUKEを開発ベースにしたミドルアドベンチャーだ。
本格的なオフロード走行も視野に入れたフロント21インチ／リヤ18インチのホイール径と、長めのストロークを持つ前後サス。旅での安心を生む大容量燃料タンクや、視認性に優れる5インチのフルカラーTFTディスプレイも備える。電子デバイスも充実し、コーナリングとオフロード走行に対応するABSやトラクションコントロールは、スタンダードでも標準装備。ライドモードにはオフロード用も用意され、未舗装路の走行をより強く意識した装備を持つR仕様なら、ラリーモードも使用できる。これだけを聞いても期待は大きいのに、それに加えてすでに高評価を得ている790デュークの長所が加わることが確実なのだから、発売前から世界中の旅好きと冒険ファンとオフロードマニアがソワソワしちゃうのもムリはない。
ダカールラリーで18連覇を達成した、ダートと冒険のスペシャリストでもあるKTMが放つ意欲作。早くその旅性能に触れたいぞ！
スタンダードは、ロングスクリーンや、830㎜と850㎜に高さ調整可能なシートを採用。WP製のサスペンションはベーシックな構成で、ストロークは前後とも200㎜
ダート走行がより意識されたRは、スタンディング時の自由度に優れる段差が少ない前後一体型シートを備え、WP製前後サスがフルアジャスタブル仕様（240㎜のストローク）
燃料タンクは、メインエリアが車体両サイドを覆うデザイン。上部をコンパクト化することでライダーの操縦性を向上させ、重心位置を下げた。20ℓ容量で、最大航続距離は450㎞
DATA
790 ADVENTURE
価格：149万円（税込）
エンジン：水冷4ストロークDOHC8バルブ並列2気筒
総排気量：799㏄
最高出力：70kW（95hp）/8000rpm
最大トルク：88Nm/6600rpm
変速機：6速
タイヤサイズ：F=90/90-21、R=150/70-18
ホイールベース：1509㎜
シート高：830/850㎜
車両重量：196㎏（燃料除く）
カラー：オレンジ、ホワイト
保証期間：2年間
生産国：オーストリア
790 ADVENTURE R
価格：155万円（税込）
エンジン：水冷4ストロークDOHC8バルブ並列2気筒
総排気量：799㏄
最高出力：70kW（95hp）/8000rpm
最大トルク：88Nm/6600rpm
変速機：6速
タイヤサイズ：F=90/90-21、R=150/70-18
ホイールベース：1528㎜
シート高：880㎜
車両重量：196㎏（燃料除く）
カラー：ホワイト
保証期間：2年間
生産国：オーストリア
