細部を見ていくほどにGSの高い完成度を知る
スタイリングはR1200GSとほとんど変わらないR1250GSだが、写真で比較する限りではディテールを見てもやはり変更点はほぼないようだ。ユーロ5を目前にして、あるいはライバル勢のエンジン性能を踏まえるとエンジンの改良が必須だったものの、フレームや足周り、外装パーツの完成度はライバルに引けを取るものではなく、それどころかまだまだリードしている。BMW開発陣はそう判断したのだろう。
もっとも水冷化されて以降のR1200GSは、モデルチェンジという公式発表こそないものの、タンクやシュラウドのカバー形状は変更されてきた。また、点火・燃料噴射のプログラム、ABSやトラクションコントロールなどの電子制御テクノロジーもイヤーモデルとして更新されるたびに、新技術が投入されてきた経緯がある。たとえばABSは、バンク角を検知してコーナリング中でも的確に作動する「ABSプロ」が、2016年式からR1200GSにも採用された。しかしこの変更はモデルチェンジとしてアナウンスされておらず、あくまでイヤーモデルとしての更新だ。
ディテールを見れば見るほど、R1250GSが高い完成度を持ったバイクということが分かるのだ。