【バイク日和】愛犬と一緒に過ごしバイク仲間と集うそれがかぜいろカフェ
愛犬連れで気軽に入れる店がなく、ゆっくりコーヒーを楽しめない
そうした経験が田中さんをカフェ経営へと駆り立てた
24年夏、ドッグランを併設した『かぜいろカフェ』をオープン
愛車BMW1200GSアドベンチャーと愛犬との新生活が始まった
BikeJIN2024年12月号 Vol.262掲載
発展途上のカフェで多忙な日々を送る
千葉県茂原市の郊外、のどかな田園風景が広がる集落の一角に、古民家を再生した『かぜいろカフェ』はある。オープンしてまだ3カ月ほどしか経っていないが、愛犬を連れたお客さんが連日のように訪れ、県内を中心としたバイク仲間も集まる場となった。まさに田中賢二さんが思い描いたカフェが実現したのである。
同じ千葉県内の船橋に長年暮らし、都内の会社に勤めていた田中さんがバイクを初めて手に入れたのは30歳を過ぎてからだ。それまではサーフィンに興じていたため足はクルマだった。もちろん若いころにバイクにまったく興味がなかったわけではない。アメリカンブームだった時分には乗りたいとの欲求もあったという。だが当時は、バイクよりもサーフィンが大きなウエイトを占めていたのだ。
30歳を過ぎて初めて手に入れたのはマグナ50。やはり頭のどこかでアメリカンバイクへの憧憬があったのかもしれないと田中さんも思い返している。それからしばらくして普通二輪免許、そして大型二輪免許と段階を踏んで取得。エリミネーター250Vが愛車となる。さらにミーンストリーク1500へとバイクを大型化し、通勤にツーリングにと毎日のように乗っていた。そして2016年に現在の愛車であるR1200GSアドベンチャーを購入。やはり通勤にも使ってみたが、渋滞する通勤道路ではボクサーエンジンの張り出しが気になってしまい、ミーンストリークを手放して新たにCRF250を購入。通勤に利用した。一方のR1200GSはおもにツーリングに利用することが多くなり、BMWモトラッドデイズで白馬やSSTRで能登へ行ったり、さらには日本4極巡りで宗谷岬、納沙布岬、神崎鼻、佐多岬を踏破するなど、文字どおり日本中をツーリングしている。
「やはり家内とタンデムで北海道をツーリングしたことが思い出深いですね」と田中さんは懐かしむ。現在も時間を見つけてはツーリングを楽しむが、カフェのオープンを見据えて茂原へ移転してからは、なかなか時間が取れないのが悩みだ。それもそのはず、カフェの店舗である古民家の再生は、田中さん自らが行っているからだ。
船橋から当地へ移転したのは2022年5月のこと。居住している母屋をまずは手直しし、その後にカフェとなる古民家の再生と忙しい日々を送ることとなった。そして、およそ2年の歳月をかけて『かぜいろカフェ』をオープンさせたのである。カフェはまだまだ発展途上中だが、目標としていた愛犬と一緒に入れる店、バイク仲間が集える場所は造り上げることができたのである。
カフェオーナーのエプロン姿がすっかり板についた田中さん
『かぜいろカフェ』
千葉県茂原市下太田1504
TEL090-6349-7005
営業時間:9:30-17:00(ラストオーダー16:30)
定休日:月曜、第1日曜
https://kazeiro-cafe-dogrun.com/