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【天気のミカタ】これからの季節に要注意のカミナリ雲はコレ!

梅雨はもうすぐ終わりますが
雷の季節はまだまだ終わりません
今回はカミナリ雲の見分け方と
“雷ツーリング”のご紹介です

(BikeJIN246 2023年8月号より抜粋)

雷の季節はこれからでもそうした雲は見た目で分かります

7月。私がいる東北地方はまだ梅雨真っ只中ですが、西日本では徐々に梅雨明けの足音が聞こえてくる頃です。この梅雨明けに関しては「雷が鳴ったら梅雨が明ける」ということわざがあります。実際はそう単純ではないのですが、でもそんなことわざが残るくらい梅雨明けの頃からはカミナリ雲が湧くようになります。東京で雷が観測される日数は、4月〜6月は月に1日程度ですが、7月は2・5日、8月は3・2日とこれから増えていく時季なのです(平年値)。

ツーリング中には出会いたくないカミナリ雲ですが、見分けるのは簡単です。ずばり「モクモクした巨大な入道雲」で、正式名称は積乱雲と言います。蒸し暑い空気が山にぶつかったりして水蒸気が勢いよく上空に持ち上げられることでできる雲のことです。

シトシトと広範囲に雨を降らせる雲は「乱層雲」と言い、雨の範囲が数百㎞にも及ぶので雲の外から判別するのは不可能ですが、積乱雲は1つの直径が10㎞くらいしかありません。そのため雨雲の外からなら肉眼でその姿を確認することでき、雨が降っている時には「雨柱」と言って、積乱雲から地上に向かって雨が降っている様子が見えることもあります。

これから先の季節、とくに山沿いではこの積乱雲が発達することが多くなりますので、そうした雲を見かけたらスマートフォンでレーダーをチェックしたり、あるいはそっちの方向には向かわないようにするなどして避けていきましょう。

ちなみに東日本や北日本にはその名もずばり「雷神社」がたくさんあります。これは雷除けのために作られているものですが、逆に言えばその雷神社があるところは昔から落雷が多い場所とも言えます。“雷ツーリング”とでも言いましょうか、そうした雷神社巡りをしつつ積乱雲の湧きやすい場所などを把握するのも面白いかもしれませんね。

宮城県登米市にある雷神社。こうした雷スポットを探すツーリングはいかが?

さて最後になりましたが、今回で私はこのコラムを卒業させていただくことになりました。2年半もの長い間、お付き合いいただき本当にありがとうございました。1番最初のコラムでも書きましたが、私たちライダーと天気は切っても切れない間柄です。夏は暑いし冬は寒い。風にはあおられるし、そしてなんと言っても雨は大敵。とは言え天気の正しい“見方”を知っていれば雨に降られないようツーリングをすることは難しくありません。どうか天気とうまく付き合って、楽しいバイク人生をお送りください。私のこのコラムがそんな皆様の“味方”になれていれば幸いです。

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