[標高1000m超えるなら要チェック]高地ツーリングノウハウ
ビーナスラインは2000m超えの高地ワインディング
いつもの近場のツーリングよりも、もう少し準備して臨みたい
高地ならではの事象と、あればうれしい“備え”をご紹介!
東京との気温差は12℃!?
夏でも春秋くらいの寒さ対策を
標高差100mにつき0.6度下がると言われている。自宅近辺が暑くても結構涼しい可能性大。例えば海抜0mの場所から標高2000mの美ヶ原高原を目指すとすると、その気温差12 度! 同じビーナスライン上でも約600mほどの高低差がある。寒いと感じても対処できるように、小さく折りたためるミドルインナーを荷物に忍ばせておくか、もしくは雨対策として持参しているであろうレインウエアで防風対策を! それと同じく対応温度が異なるグローブを2枚持参しておくと安心! 真夏でも、メッシュウエアだと凍えます。
三峰茶屋〜美ヶ原は特に注意!
濃霧はハイビームNG
1000mを超えてくると、天候によっては霧、つまり雲の中を走ることになる。そうなったときに視界が最高に悪く、知らない道に加えて、前後のクルマの衝突におびえて走行……! そのときに存在感を高めようとハイビームにすると、乱反射して視界がより悪くなってホントに怖い。なので「普段通り」「低速」「道の左側キープ」「ハザード点灯」で気を付けて走るのが鉄則だ。ただ、高地の霧の正体はたいてい雲なので、10秒後には視界が開けて絶景! みたいなこともあり得るからあまり気を落とさないでほしい。
諏訪湖まででも1時間超!
日の入りを意識したタイムスケジュールを
ビーナスラインの場合、諏訪湖から美ヶ原高原まで1時間強、往復で2時間以上はかかることになる。高地は現地からも遠いということを頭に入れておこう。例えば、ビーナスラインのエリアまで3時間かかる東京の場合、日帰りの場合単純計算で8時間かかるということに。バイクに慣れていればできなくもないスケジュールだが、結構しんどい。体力的に考慮が必要なのはもちろん、山間は日が落ちるのも早い。山道は街灯もないので、日が暮れると本当に何も見えずに非常に危険なので、どこにいても、日の入り1時間前には帰路につける(1時間あれば最寄りの町には降りられる)ようなスケジュールが鉄則だ。
アルプスの山々を知ろう
(登らないけど)山の名は。
知っていると、鳥になれる。例えば、ビーナスラインのどこを走っていてもどこかの稜線は見えるわけで、そこで山の名前を分かってると、今自分が広い日本地図上のどこにいるか、が分かってくる。目の前のコーナーを攻略しながら、どの山を走っているのか分かるので、ワインディングのちょっと上を走っている感覚も味わえる。それが、「鳥になれる」という意味。遠くの天気が悪くても「この方角に富士山があって」とかそういうのを分かってるだけでも、ツーリングの楽しみに深みがでて、より楽しめるというわけだ。
手軽に登れるハイカー天国!
コーナーの先に注意!
すべてのワインディングでも言えることではあるが、特にビーナスライン上は気を付けたい。2000mを超える山ではあるものの道路やロープウェイなどの設備が整っており、登山が趣味の人にもお手軽に登山ができると人気のスポットである。さらに、場所によっては登山道が車道を隔てている駐車場もいくつか存在する。よって、道路の横断や山菜採りのクルマの一時停止などが想像できる。展望台や駐車場の前後は特に気を引き締めたい。