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[キャンプで”火”を使いこなせ!]LIGHT MY FIRE「キャンプストーブ」

家庭では暖房器具のことだけど
アウトドアでは煮炊きをする火器のことを
「ストーブ」と呼んでいる
焚き火よりも簡単に温かい食事が作れる
今回はバイクでのキャンプでオススメの
様々なキャンプストーブの話をしよう

BikeJIN2024年8月号 Vol.258掲載

焚き火があれば暖も取れて煮炊きもできて言うことはないのだが、キャンプ場への到着が遅くなってしまい、薪が入手できないような時には焚き火が困難になってしまう。そのような時のためにもキャンプストーブを用意しておくといい。

僕が最初に買ったアウトドア道具はテントでもシュラフでもなく、キャンプストーブとケトル(やかん)、そしてコンパクトに収納できる折りたたみ式のイス(屋外でのスケッチなどで使うためのもの)だった。この3点セットを持ってバイクで様々な場所へ行きコーヒーやお茶を楽しみ、激ウマなカップラーメンを食べた(外で食べるだけでカップラーメンが何故あれほど美味しくなるのだろう?)。僕が最初に使っていたのはコールマンのピーク1というガソリンストーブで、ホワイトガソリンを使うモデルだったのだが、ずっとバイクのレギュラーガソリンと共用で使っていた。ジェネレーターが詰まりやすくなると言われていて、メンテナンスは細かくしていた記憶がある。今は素晴らしい機器が豊富にあって選び放題。いい時代である。

バイクに限らずキャンプに使う火器類のポイントは、どのようなキャンプスタイルで使うのかということと、燃料の補給のしやすさに尽きると思う。1泊で帰るようなキャンプであればガスカートリッジを1個か2個持って行けば足りるだろうし、準備もほどんど要らないガスストーブが使いやすいだろう。着火も火力調節も簡単だ。

僕がキャンプ好きのライダーにオススメしたいのは自分のバイクと燃料を共有できるガソリンを燃料とするストーブだ。レギュラーガソリンを燃料とするモデルの他、ハイオクガソリンも使用できるモデルもある。そして燃料タンクはなるべく容量の大きいものを選ぶ。これは万が一のバイクのガス欠のための予備タンクという意味を持っている。1Lあれば日本なら最寄りのガソリンスタンドまでだいたい行けるだろう(ただし北海道以外)。

僕は燃料タンクの下にフュエールコックが付いている古いタイプのバイクにしか乗っていないので、燃料の取り出しは比較的簡単だが、今のバイクはなかなかそうはいかないからハンドポンプの用意はしておいた方がいい。ホースをくわえて吸い出すのはかなりの確率でガソリンを飲むことになるからだ。

1泊程度であまり凝った料理はしない。ちょっとお湯が沸かせればいい、という人にはアルコールストーブや固形燃料を使用するストーブもオススメだ。何よりもコンパクトになる。アルコールは燃料用のメチルアルコールを使用するものよりも少し高いが消毒用アルコールをオススメしたい。ケガをした際や食器、カトラリー類の消毒にも役に立つ。固形燃料は焚き火の着火剤としても優秀だ。肝心なのは、どの程度の燃料で、どのくらいの煮炊きができるのかを覚えておくことだ。当然、慣れも必要になるが、またそれも楽しい。

❶SOTO / MUKAストーブはプレヒートの必要がなく、ポンピングのみで使用が可能なガソリンストーブ。ガスストーブ並の使いやすさが魅力。レギュラーガソリンが使えるのがいい。

❷ガソリンの移し替えにはハンドポンプがあると便利。と言うより、今のバイクには必需品かも。

❸MSR /ウィスパーライトインターナショナルはホワイトガソリン、レギュラーガソリン、ハイオクガソリンの使用が可能。ハイオクガソリンを使用するバイクに乗っている人にオススメ。

❹SOTO /レギュレーターストーブST-310やユニフレーム/セパレートバーナーUS-Sは入手しやすいCBガスカートリッジを使用する。

❺アルコールストーブは火力こそ大きくないが、燃料を薬局で購入できるというのが強み。どこの街でも薬局は1軒くらいあるハズだから。

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