[憧れの海外ツーリング]南米バイク放浪記④「パラグアイ〜アルゼンチンそしてチリへ」
この度、南米をバイクで旅をするという川田さん
初心者ライダーでバイクの運転はほぼ海外のみ
そんな人の南米バイク旅はどうなるのか?
「バイクで海外旅」ならではの疑問を解消しつつ、走ります!
BikeJIN2024年7月号 Vol.257掲載
皆様こんにちは。川田です。
前回、パラグアイから国外に出る為の手続きについて、お話させて頂きました。そして川田は無事、アルゼンチン入国を果たしました! めちゃくちゃ嬉しい! 現在は、ボリビアから記事を書いております。海外で外国人がバイクを買う事は、さほど難しくはないのですが、国外にバイクを持ち出すとなると、ハードルが一気に上がります。
必要とされる書類を持ち、ドキドキしながらパラグアイの国境へ。ちなみに、パラグアイからアルゼンチンへの国境はいくつもありますが、私はバイクを貨物船に乗せて自分も船に乗り込み、一緒に川を渡り越境するルートを選択。初めての越境方法なんでワクワクしました。
私の心配とは裏腹に、呆れる程アッサリとパラグアイの出国が済み、25000ガラニー(約500円)を支払い、船に乗り込みます。15分くらいで川を渡り、今度はアルゼンチン側で入国手続きを終え、ついにアルゼンチン旅スタート!
まずは、『サルタ』というアルゼンチン北西部の町を目指し、1100㎞を走ります。宿は取らずすべてテント泊。3日かけてサルタに到着。数日サルタで過ごし、少し南の『カファヤテ』という町に向かい、そこから40号線を北上しチリへ入国する予定です。
実は今回、アルゼンチンはチリに向けて横断するだけのはずだったのですが、荒削りな地層剥き出しのここの道は、非常に印象深い道でした。 サルタからカファヤテに辿り着き、40号線を北上中、暗くなってきたのでテントの準備。元々、どこまで進むかは決めておらず、進むだけ進んで日が暮れたら、テントを張るつもりだったので、宿泊地はどこでもよかったのです。
翌日は40号線走行中、雨により土石流で道が塞がれ、そこから進む事ができず、『カチ』という町で、一泊する事になりました。
次の日、見た事もない様な巨大なサボテンだらけの道を進んでいると、途中で警察官に「最近雨が多く、この先の橋が崩れ先には進めないぞ」と言われ、「チリに行くにはサルタを経由して別のルートで行くしかない」との助言を貰いました。いやー、本当に楽しませてくれるアルゼンチン。全然予定通り進まない(笑)。
仕方なくサルタ付近まで戻り、51号線を走りチリに入る事にしました。まぁ、最終的には、51号線の国境が閉まっており、砂漠の中の道を突っ切り、一つ北の52号線からチリ入国する事になるのですが。
当初の予定からしたら、倍くらいアルゼンチン出国に時間がかかりましたが、結果的には良かったかなと思います。回り道をした分、あの様な見た事もない景色に出会え、それを見ながらのツーリングは、正に至福の時間でした。
次回は、チリからボリビアに入国。そして『宝石の道』と呼ばれる、大絶景目白押しの道であり、かつてない悪路との戦いをお話しできたらと思います!
昭和63年生まれ。10代、20代前半はテニスコーチをしながら、アマチュアのテニス選手として活動。その後、海外放浪旅に魅了され、31歳より旅中心の放浪生活中