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天気が読めたら雨知らず⁉︎気象予報士ライダーコラム「天気のことわざ3選」

 (BikeJIN2023年2月号より抜粋)

初日の出、初詣、書き初め……
世の中が“和”な空気の時季なので
今回はこのコラムも和風のお話
天気に関することわざをご紹介します
ツーリングに使えるものもあるかも?

天気のことわざ、いくつ知っていますか?

 年が明けたらテレビや街中ではお琴のあの“お決まり”の曲「春の海」が頻繁に流れているでしょうか。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、そんな「和」の雰囲気ですので今日はこのコラムも和風のお話、ずばり「ことわざ」についてお話ししようと思います。日本には「天気俚諺(てんきりげん)」と言って、天気に関することわざがたくさんあります。昔は天気予報なんてありませんでしたが、そんな中でも人々はどうにかして翌日の天気を知りたかった。そこでさまざまな経験則にもとづいて、天気を予知できるような天気俚諺をたくさん作り出しました。今回はそれらをいくつかご紹介。

猫が顔を洗うと雨

 ライダーとしては雨が降るかどうかが一番の関心事。雨に関することわざではこれが一番有名かもしれません。「雨が降る前には湿気が多くなり、その湿気を嫌って猫が顔を洗う」なんて説明もあったりしますが、これは科学的には証明されていません。むしろ「猫が顔を洗うと晴れ」ということわざもあったりするくらいです。猫の動きだけでツーリングの予定を立てるのは避けた方がいいでしょう(ちなみに私の知り合いが飼っている猫は、食後は毎回顔を洗うそうです)。

トビが高く飛ぶと晴れ

 漁港などで「ピーヒョロロロ」と鳴きながら旋回するように飛ぶトビです。あの旋回しているのはバサバサと羽ばたいて飛んでいるわけではなく、下から上に向かって吹く風=上昇気流に乗っかっている状態です。晴れた日には地面が暖められて上昇気流が起きます。なので正確には「高く飛ぶと晴れ」というよりは「晴れているから高く飛んでいる」に近いです。ただ、トビがそうして高く飛べるくらい安定して晴れている時は高気圧に覆われていることが多いので、その日いっぱいは晴天が期待できるでしょう。

茶碗のご飯粒がきれいに取れると雨

 これは科学的に正しいです。茶碗のご飯粒がきれいに取れるかどうかは、主に湿気が関係しています。湿度が低いとご飯粒がすぐに乾いて茶碗にこびりつくため取れにくくなりますが、反対に湿度が高いとご飯粒は取れやすくなります。湿度が高いということは低気圧が近づいてきている証でもあります。ツーリングに行く日の朝、ご飯粒がやたら綺麗に取れたらカッパを用意した方がいいかもしれません。

 と有名なものだけいくつかご紹介しました。天気予報を見るのが面倒な時にはこれらのことわざから天気を予想してツーリングの計画を立てるのも一興かもしれません(精度は“お察し”ですが……)。

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