【バイク日和】どうせ乗るなら最初から一番好きなバイクに!
多彩な趣味やあらゆる物事に心惹かれるというのは、それだけでひとつの才能だ
そして、興味を持ったことを深く探求する行動力も、趣味生活の充実には必須である
Aya@no’n(あやのん)さんは、その両方にとても長けた人生を歩んでいる
そして昨年、ついに興味の対象はバイクへ。真っ赤なドゥカティで日本を楽しむ
BikeJIN2023年9月号 Vol.247掲載
モンスターを守るため セカンドバイクも購入
本人による肩書きには、「しがないオタク女子」とある。「クルマとキャンプとプロ野球(横浜DeNAベイスターズ)、機動戦士ガンダム(アニメ)とトップガン(映画)と猫を愛して、イラストレーターやパーソナリティ、シンガーとしても細々と活動」と、興味や活動のジャンルが超幅広い。そんな〝Ay@no’n(あやのん)〞さんが、次に惹かれたのがバイク。映画「トップガン マーヴェリック」を見たのがきっかけだった。
「トップガンのことは元々好きでしたが、映画館で最新作を見て、漠然と『バイクに乗りたい……』と思ったんです。それで、秋口には教習所に申し込み、大型二輪免許まで一気に取得。縁あって、今年1月に新規オープンしたドゥカティ群馬の第1号契約ユーザーになりました」
なにせ土台は〝オタク女子〞。興味のあることを〝調べる〞ことを苦にしない。結果、ドゥカティ・モンスター+の存在を知り、ひと目惚れしてしまったという。「ドゥカティは、クルマならフェラーリとかみたいな、速くてスゴい乗り物を手がけるメーカーというイメージ。憧れがありました。どうせバイクを買うなら、最初から好きなモノを……と決断。周囲のバイクに乗っている友人には、スゴく驚かれましたけどね」
最近は、一気に大型二輪免許まで取得する女子も珍しくないが、最初の愛車としてドゥカティを新車購入するというのは、いくら現行型モンスターがエントリーライダーや女性ユーザーも視野に乗りやすく設計されているとはいえ、比較的レアケースだろう。しかもあやのんさんのバイク初心者レアエピソードには、続きがある。
「じつはその後、中古車ですが、こちらも縁あってホンダのCB250Rを購入。まだ免許を取得して約半年ですが、セカンドバイクも所有しているんです」
あやのんさんがCB250Rを手に入れたのは、「モンスターが楽しすぎて、このままだと走行距離が相当伸びてしまいそう……」と、ちょっぴり不安になったのが理由。近場の移動やショートツーリングをCBに任せることで、走行距離の分散を図るためだ。
実際、モンスターの納車からわずか3週間後には関東地方から神戸まで、往復約1300㎞をソロツーリングしている。「このときにいろんなシチュエーションでバイクに乗ったので、まだ初心者とはいえ、高速道路とか夜間走行にも一気に慣れました」
今回、あやのんさんが取材に応じてくれたのは6月上旬。モンスターは、春まで待って4月に納車されたが、オドメーターはすでに約3500㎞と表示されていた。ここまで、月平均1700㎞ペース。冬期は乗らない可能性が高いとはいえ、1台体制では1万㎞到達はあっという間。車検取得の必要がないCB250Rとの2台持ちは、たしかに賢い選択だ。
自身は小学生のころからクルマ好き。お父様もバイクフリークで、あやのんさんにはバイクに惚れ込む素地はあった。「父は普通二輪免許だったのですが、私が大型を取得すると話したら、悔しかったのか自分もいつの間にか教習所に通って、大型免許を取っていました。普段乗っているのはスクーターですけどね」
そのうち、お父様が大型バイクを購入していたなんてことも、あり得なくない。それどころか、あやのんさんがどちらかのバイクを貸してあげれば、親子ツーリングも可能だ。あやのんさんには、あまりその気はなさそうだが……。
「今、モンスターで一番やりたいことは、九州を走ること。以前、愛車のトヨタ・86で阿蘇周辺を走り、とにかく感動しました。今度はバイクで、同じ道を走ってみたいと思っているんです。もちろん、もうひとつのライダー聖地である北海道にもぜひ行きたいです!」 なにせ、行動力と思いっきりのよさは人一倍。「23年の11月くらいには九州へ……」とプランを語っていたが、夢物語ではなく、すんなりと実現してしまいそうだ。