【INDIAN MOTORCYCLE/SUPER SCOUT】クラシカル×スポーティ! インディアン・スカウトシリーズ最新試乗レポート
伝統のクラシカルスタイルと先進の走行性能が融合したインディアン・スカウトシリーズが
2024年モデルでさらなる進化を遂げた
新エンジンと刷新された車体を備え、アメリカンクルーザーの新たなステージを切り拓く
その魅力を試乗レポートでお届け
より個性が際立った2024モデルのスカウト
今回の2024モデルでのモデルチェンジで、新作エンジンによる排気量アップと車体の刷新を行なったスカウトシリーズ。先代のスカウトシリーズにも試乗したことがあるが、やはりダイヤモンドフレーム(先代はアルミフレーム)に起因するスポーティな車体がその持ち味になっていた。
強烈トルクのハイパワーエンジンにダイヤモンドフレーム由来の走りを楽しめるスポーティな車体。これこそがインディアン・スカウトシリーズのキャラクターの根幹というわけだ。
クルーザーの王道を行くようなクラシカルな外観でありながら、なぜここまで運動性能を突き詰める必要があるのか? それはやはり同じくアメリカンモーターサイクルであるハーレーダビッドソンの存在が大きそうだ。新生インディアンモーターサイクルの車両には、復活後すぐ空冷OHV2バルブV型2気筒の1720㏄エンジンを搭載した『チーフ(2011年モデル)』の試乗もしているが、乗ってみるとやはり同郷のハーレーダビッドソンを強く意識しているのが感じられた。誤解しないでほしいのは、それが決してハーレーのコピーとか、背中を追いかけるような、変な意識の仕方ではないということだ。
記憶にある復活後の第1作の『チーフ』は、その〝ハーレーができないこと〞、〝突き詰めきれない部分をとにかくしっかり丁寧に作り込んだ、クラフトマンシップの塊のような車両に仕上がっていた。
スカウトシリーズの造り込みにも似たような気概を感じる。ハイパワーな水冷エンジンをいち早く取り入れ、それを高剛性なダイヤモンドフレームに搭載。走りはしっかりスポーティに仕上げながらも、スタイリングに関しては最もアメリカを感じられる古き良きクルーザースタイルの王道を突き進んでいる。結果としてクラフトマンシップあふれる本物のクルーザーでありながら、これでもかというほどの走りが楽しめるのだから、実に天晴れである。
4インチタッチスクリーン
スーパースカウトは他のモデルにおけるリミテッド+テックにあたるポジションで、メーターは、4インチタッチスクリーンが搭載される。走行モードは“Rain”、“Standard”、“Sport”の3段階で特性が大きく変わる。スマートフォンコネクト機能もあるが、ナビゲーション機能は日本非対応
純然たるクルーザースタイルなのだが、元気なエンジンについついコーナーでスロットルを開け気味になるのがインディアンのスカウトシリーズだ
シート高680㎜。実車を目の前にすると車格が思ったよりコンパクトに感じる。しかも、跨ぎ部分もしっかり絞られているおかげで足着きもよく、カカトまでしっかりつけて、なおかつ膝に大きな余裕ができた。フットペグのポジションも遠すぎず、車体をコントロールしやすい距離にあるのがいい