【今さら聞けない】ハーレー入門2024
もはやバイクのカテゴリーと言っても過言でないハーレー
ライダーならば、好みはあれど、無条件に憧れてしまうもの
でも、ぶっちゃけ全部同じに見える……?
今回はそんな今のハーレーの選び方指南!
選択肢を減らすことで憧れを現実に近づける!?
ハーレーダビッドソンのディーラーに足を運ぶ。
本当はなんてことない話なのに、ハーレー初心者にとって、その敷居はめちゃくちゃ高い。
大きな要因のひとつは、完璧なまでに確立された独自の世界観。これがあるからこそ、「自分もいつかはハーレーに!」なんて憧れるわけだけど、いざ”そっち側”に踏み込もうとしたときには、威圧感にもつながりやすいのだ。
暗号のような、独特なワードの数々も障壁だ。「ミルウォーキーエイトのイチイチナナ(117)」がエンジンの排気量と形式を表わしているだなんて……。
まあそれでも、憧れであることに変わりはない。そろそろ本気でハーレーデビューしたいのだ! というわけで考えてみた。「どうすれば、ほとんどなにも勉強せず、さらりとハーレーデビューができるのか?」を。
結論として浮かび上がったのは、まず「クルーザーと呼ばれるカテゴリー以外は考えなくていい」ということ。我々が憧れ、なおかつ価格的に手が届くハーレーは、メインカテゴリーであるクルーザーに集中しているからである。
【基礎知1】エンジン
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乗り味はまったく違います!
顔のカタチを除けば瓜二つに見える、グランドアメリカンツーリングシリーズに属するストリートグライドとロードグライド。それもそのはず、両者は車体とエンジンのベースが共通化されている。しかし実は、乗っているときのフィーリングは完全に別物。「似ているようで違う」も、ハーレー選びを難しくする要因かも……。
排気量+形式ではなく名前で呼ばれる
他社の場合、エンジンの種類は「1923 ㏄ 空油冷V 型2 気筒OHV4バルブ」のように、排気量と冷却方式と気筒数や動弁形式などで表わす。ところがハーレーは、「ミルウォーキーエイト117」というようにたいてい名前で呼んでおり、これがハーレーに疎い人たちをチンプンカンプンにさせる。まずは現行エンジンの一部を見てみよう!!
MILWAUKEE-EIGHTTM114
現行モデルで一番多く採用されるエンジン。シングルカムのOHV4バルブVツインで、基本形となる空油冷と、部分水冷のツインクールドが存在する
MILWAUKEE-EIGHTTM117
こちらも現行型でよく使われる。117(または114など)は、米国ならではの立法インチで大まかな排気量を示したもので、117の場合は1923㏄だ
Parallel-Twin
中国向けとして発表され、昨年10月から日本にも導入されているX500/350のエンジンには、名前がない。これはベネリのマシンが開発ベースのため
Revolution Max 975
スポーツスター系やパン・アメリカに搭載される水冷のVツインは、レボリューションマックスと呼ばれる。こちらは大まかな排気量が㏄で示される
【基礎知識2】カテゴリー
(ファミリー)“クルーザー”か、それ以外か
近年のラインアップ拡充でさらに惑わされがちだけど、全体像を冷静に眺めてみれば、「ファミリー」とも呼ばれる車種の分類までは意外と理解しやすい。現在は、次頁で詳しく触れるクルーザーを含めて7カテゴリーが存在。このうちXとスポーツとアドベンチャーは、どちらかといえばハーレー内よりも競合他社との比較で選ばれるモデルで、グランドアメリカツーリングとCVOは上級者向け。トライクは別世界と考えておけばいいだろう。
● X
- 入門編、中型免許で乗れるハーレーも
- 同排気量の他社メーカーも選択肢に
- アンダー100万円ハーレー
● スポーツ
- 水冷ハーレー。最新技術
- ダウンサイジング
● アドベンチャー
- 人とは違ったADV
- ハーレー好きが乗るADV
● トライク
- 3輪車。バイクではない
- クルマの免許で乗れる、ノーヘル可
● グランド・アメリカ・ツーリング
- 大陸横断バイク。大排気量で快適
- 大容量ラッゲージ、ラグジュアリー
● CVO
- メーカー最高級品質
- カスタム・ビークル・オペレーションの略
Point
1.エンジン&カテゴリー、今は覚えなくてよし!
2.ハーレーでどう楽しみたいか、が分かっていれば上記からの選択肢もアリ
3.漠然と「ハーレーがいい」ならメイン機種の“クルーザー”カテゴリー!