寒い冬の目的地は身体ポカポカの温泉が定番だが、湯船に浸かりながら
冬らしい透き通った景色&日の出を眺められる場所があるんです!
朝日、温泉、露天風呂 贅沢なキーワードが揃う
早朝に温泉に浸かりながら朝日を眺める――。これだけのシチュエーションがあれば朝4時に起きてバイクを走らせる理由になるハズ。普段、バイクで通勤しているワタクシ、編集オノデラではあるが、自由にバイクを走らせるツーリングとは別モノだ。
当日、目覚まし時計を0.5秒で切る早業で目覚めの良さを発揮。家族を起こさぬようコソコソ出発する。朝5時に高速道路に乗るとかなりの寒さ……。でも、問題なし。だって目的地が温泉だから。身体が冷えれば冷えるほど、その有難味や達成感が増すハズだ。
目指すほったらかし温泉は、中央道・勝沼ICを降りてすぐ。営業は日の出1時間前なので、通は日の出前から湯船でスタンバイするそうだ。……日の出前は逃したが、なんとか朝日の斜光がまぶしい「あっちの湯」に到着。身体をゆっくりと湯船に沈め、目の前に広がる絶景のパノラマに、思わず息を飲んだ……。
久々のツーリングだったため防寒の準備を怠り、道中凍える。たまらず談合坂SAに入り缶コーヒーで暖を取るが、あ、これも朝ツーの醍醐味だな。
無駄な休憩を挟んだことで、背後には日の出が迫る!!要するに高速道路移動の時点で“日の出を眺める”野望は崩れ去った。ここで、“露天風呂から朝日”に目標をチェンジ!
通は夜明け前からお風呂でスタンバイ
日の出1時間前にオープンということで、通い慣れている常連は日が昇らない内から湯船に浸かっているのだとか。薄暗い夜景に始まり、神々しいご来光、そしてスカっと晴れ渡った先の富士山を眺める――。この三段活用をいずれはしっかり体験したいところ。そして、写真のようにここは雲海のポイントでもあり、温泉の真っ正面に雲だまりができやすい。特に11月からのシーズンは雲海の発生率がかなり高くなるので狙い目
温泉だけで終わりにしない 午前中のお楽しみは続く
湯船でぼーっと景色を眺めていると、白んだ空が徐々にパキっとし始め、右手には鮮やかな富士山が望めた。実はこの温泉、湯船ごとに温度を変えてあって、景色を眺めやすい露店風呂はぬるくしてある(内風呂が1番熱い)。だから、湯あたりせず長時間にわたり絶景を楽しめるのだ。周囲を見渡すと結構若いお客さんが多いのに気づく。学生と思しきグループの一人がポツリと「ここは来る度に感動が更新されるんだよなぁ」と。いやぁ、うまいことを言うなぁ。そんな言葉を聞くと、ここにまた足を運びたくなるものだ。
ほったらかし温泉の泉質はアルカリ性単純泉。専門家じゃないので難しいことは分からないけれど、身体は芯まで温まって湯上り後もポカポカだ。さらに、日が高くなって気温が急上昇、この日は絶好のツーリング日和に。
温泉に浸かり、絶景を楽しんだにも関わらず時間はまだ8時前。このまま高速道路を戻るのも味気ないので、下道を繋いで帰ることにした。秩父往還、山伏峠と走り抜けながら、恐ろしく効率の良い朝の旅に、自然と笑顔がこぼれた。
○秩父往還
国道140号から旧道へ分け入るとのどかな集落に遭遇する。秩父往還・栃本関所跡付近の景観は、個人的に“プチ下栗の里”と呼んでいる絶景!
○山伏峠
秩父から青梅を繋ぐ県道53号で、山伏峠に赴く。道幅の狭いワインディングで走りを楽しむ趣ではないけれど、バイクの往来が思いの他多い
早起きして走りに行きたい温泉がココ 早朝露天風呂!!
日本全国に温泉は数あるが、早朝営業の温泉となると意外と少ない。しかもそれが露天風呂、さらには絶景となるとかなり希少な存在となるのだ。
ここでは、編集部厳選の早朝営業の露天風呂を紹介しよう。
AM 6:30 OPEN!! 北川温泉
■黒根岩風呂
東伊豆町のある波打ち際の露天風呂。天気が良い日は、温泉に浸かりながら伊豆七島の絶景望める絶好のロケーションだ。露天風呂は3つあり、2つは混浴、1つは女性専用。混浴露天風呂は人気ということもあり、入浴時間は1時間とされている。
静岡県賀茂郡東伊豆町北川温泉
TEL:0557-23-3997
日帰り入浴料:600円
営業時間:6:30~9:30、13:00~22:00(女性専用タイム19:00~21:00)
定休日:不定
http://www.hokkawa-onsen.com/
AM 6:00 OPEN!! 蔵王温泉
■大露天風呂
渓流沿いにある蔵王温泉・大露天風呂。日本屈指の湯量を誇り、酸性度の高い白濁とした湯は、旅心を大いにくすぐる。露天風呂は4つあり、上下で男女に分かれている。
山形県山形市蔵王温泉
TEL:023-694-9417(蔵王温泉観光)
入浴料:470円
営業時間:6:00~19:00
定休日:11月23日頃~4月中旬まで冬季休業
AM 6:00 OPEN!! 馬曲温泉
■望郷の湯
晴れた日には遠く北アルプスまで望める、標高800mの天空の露天風呂。高社山を眼前に、四季折々の風景が楽しめると人気が高い。内風呂は趣きある木造作りでほんのりヒノキの香りが漂う。
長野県下高井郡木島平村大字往郷5567-1
TEL:0269-82-4028
日帰り入浴料:510円
営業時間:6:00~22:00 定休日:第2水曜
https://maguse-onsen.com/
24時間 入浴OK!! 湯原温泉
■砂湯
全国露天風呂番付で西の横綱と言われる、湯原温泉の名物露天風呂が砂湯。24時間入浴可能な巨大な露天風呂で、源泉が川底から砂を吹きながら湧いているのが特徴だ。風呂は男女混浴となり水着はNG。
岡山県真庭市湯原温泉内
TEL:0867-62-2526
日帰り入浴料:無料 営業時間:24時間
定休日:水曜、第1金曜(10:00~16:00)、12月27日(9:00~14:00)
https://www.maniwa.or.jp/yubara/