【エンジンオイルの超基礎知識③】好みで選ぶ! オイルの粘度と温度の関係
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エンジンオイルの基礎知識
読んで得するお役立ちコラム
(※vol.258 2024年8月号参照)
最初にチェックすべきはあなたの愛車の指定粘度
皆さんは、どのメーカーの、どの銘柄の、どのスペックのエンジンオイルを使用しているだろうか? そう聞かれて「純正オイルを使っています」と答えた人。その選択は、ある側面からは間違いではない。バイクメーカーは純正オイルを使用して開発を行っているので、基本的な性能が担保されるものだからだ。だが、完全な正解とも言えない。エンジンオイルは、走り方や好みに合わせて選んでいいものでもあるからだ。
バイクに搭載されているエンジンには、それぞれ使用に適したエンジンオイルが、バイクメーカーによって指定されている。取扱説明書やサービスデータを確認すれば、そのバイクに使用可能なエンジンオイルが必ず記載されている。そこで注目すべきが「10W-40」や「10W-50」といった表記。これはSAE粘度表示と呼ばれる、オイルのスペックを表したもの。つまり、この指定スペックに適合するエンジンオイルならば、メーカーや銘柄に関係なく使用可能だと考えていい。
そして知っておきたいのは、SAEの粘度表示が同じエンジンオイルであっても、吹け上がりやシフトタッチといった走りのフィーリングは異なるということ。バイクメーカーが指定するスペックの、SAE粘度表示のオイルを使えば安全性は確保されるので、いろいろなエンジンオイルを試して、自分好みのオイルを見つけ出すのがオススメだ。
A.S.H. VSE MOTOSPEC
ベースオイルにVHVIとエステルをブレンド。高いエンジン保護性能とパワフルな走りを実現しながら、コストパフォーマンスにも優れたエンジンオイル。ツーリングや街乗りの多いユーザーに最適
エンジンオイルのSAE粘度の読み方
覚えておきたいのが、エンジンオイルのSAE粘度表示の意味。上の「10W-40」を例にとると、「10W」は低温時の性能を表し、左の表に対応する温度までは流動性を失わないことを表す。右の「40」は、オイル自体の粘度で、油温が100℃の時の油膜の厚さに基づいたもの。数字が小さいほど粘度が低く、大きいほど粘度が高い。SAEとは米国自動車協会が定める規格で、世界中で使われている
日本で作られたバイク用エンジンオイル規格
日本ではバイク専用のエンジンオイルの規格が存在する。それがJASO規格で、特性によりMA・MA1・MA2・MBの4種類に分けられている。バイクに多い、クランクケースとミッションが一体型のエンジンでの使用を考慮された規格