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セローは最良の旅仲間「これからも、ゆるーくセローと共に」

2019年末、セローがおよそ35年の歴史に幕を下ろした
初登場時には軟弱バイクなどと揶揄されたりもしたけれど
結果的には多くのファンを獲得し、驚異のロングセラーモデルとなった
ファンのひとりとしてボクも23年間、旅の相棒として乗り続けている

今後も長くゆる~く共に旅を楽しみたい

Writer

モーターサイクルジャーナリスト
栗栖国安

子供のころから旅好きで、鉄道もバイクも旅を楽しませてくれるものだと考えて付き合っている。所有するバイクは現在3台。そのうち高速道路を走行できる唯一のバイクがセロー225WEである。著書に『バイクで行く廃駅・廃線めぐり』(山と渓谷社)がある

新聞社やテレビ局のプレスライダーだった若いころは、天候に関係なく毎日バイクに乗っていて、年間6万キロを走破していました。バイク雑誌の仕事に携わるようになってからも、ツーリング取材が多かったことから4万キロ程度を走行していました。年齢を重ねるごとに走行距離は減少してきたけれど、それでもいまも2万キロ近く走る生活が続いています。そのうち愛車であるセローで走る割合は5分の1くらい。セロー乗りと呼ばれるライダーたちはおそらく年に何万キロも走っているはずなので、ボクは堂々と末席にいる立場です。なにしろ暑かったり寒さが厳しいとき、雨がひどいときは乗りませんから。たまに行くツーリングだって関東近県の日帰りです。結果として、23年間も乗っているのに積算計のカウントは4万キロちょっとです。

とまあ、そんなふうにセローと付き合っているのですが、経年劣化による部品交換をする程度で故障らしい故障は今までないので、基本的なメンテナンスをしながら安心してツーリングに連れ出しています。不安を抱かずに走れる、ツーリングの相棒としてこれはとても重要なことだと感じています。軽くて取り回しがしやすい、燃費が良い、などなどセローにはたくさんの魅力があるのですが、壊れないということが、長く乗り続けてこられた最大の要因です。

信頼できるセローだからこそ身を委ねて、これからもゆる~く自分にあまいツーリングを楽しんでいこうと思っています。鉄オタでもあるので、ローカル線沿線をめぐったり、秘境駅を訪ねたりするツーリングが多いのですが、今後は温泉に泊まったりしながら鉄オタツーリングするのもいいな、なんて思っています。

ツーリングスタイルは人それぞれです。バイクは走っているだけでも楽しいですが、もうひとつ何か目的を加えるとより楽しみが広がると思います。ボクの場合はそれが鉄道だったりするのですが、そんな趣味のおかげでたくさんの知らなかった道を走ることができました。もちろんそこには初めて見る風景も展開します。こうしてボクの旅は広がっていきました。そしてこれからも同じスタイルでセローと共にツーリングを楽しみたいと思っています

約1年半に渡って連載してきた「セローは最良の旅仲間」ですけど、今回が最終回となります。ボクの与太話に付き合っていただきありがとうございました。読者の皆さんも愛車でのツーリングを楽しんでください。

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