サファリパークは、クルマに乗りながら動物を見学できるのが魅力だが
ライオンやトラなどがいる施設内を、バイクで走らせてはもらえない
ところが日本には超合法的に、それとほぼ同じ気分が味わえる場所がある
出合えるのは馬オンリーだけど、その特別感はハンパないのだ!
ナメちゃいけないが比較的おとなしいぞ
バイクを「鉄馬」と表現することがある。人がまたがって走るという点で、バイクはとても馬に近い。だから、馬に親近感を持っているライダーは少なくないはずだ。
そんなお馬さんたちに、たくさん出合える場所がある。それも、牧場のように柵越しではなく、超近くをバイクで一緒に並走できる可能性がある……と知ったら、こりゃもう、現地に行くしかない!
それが実現できるのは、宮崎県の都井岬、あるいは青森県の尻屋崎。とくに前者は、その規模がかなり大きく、お薦めである。
岬の先端は、だだっ広い公園のようになっていて、その中を道が走る。駒止の門を越え、しばらくバイクを走らせると、両サイドや道路上に、我らが愛するお馬さんの登場だ。これらは、300年以上前に放牧され、その後に半野生化したもの。バイクを走らせていて野良猫に遭遇することはあっても、野良馬に出合うことなんて、日本ではまずないと思っていたが、ここには100頭近い野良馬が普通に暮らしていて、その横をバイクで通り過ぎることができる。
基本的にはおとなしい性格ながら、馬に近づきすぎることはお薦めしない。馬が、突然興奮することもある。我々の世界で言えば、信号待ちからいきなりスロットル全開という状態だ。とくに、背後から馬に近づくのは厳禁。馬の視界は約350度もあり、危険と感じて蹴り飛ばされることもある。また、すごくおとなしいまま、股間をハムハムされたという知人もいるので、タマタマそんなことにならないように注意したい。
しかし最低限のことに気を付けていれば、日本とは思えないような体験ができるのだ!
野良馬に出会えるスポットはコチラ!
青森県 尻屋崎
青森県下北半島の北東端で、北側は津軽海峡、東側は太平洋。寒立馬と呼ばれる、足が短く胴が長いずんぐりとした馬が、周辺に放牧されている。青森県の天然記念物だ
DATA
問:東通村つくり育てる農林水産課
TEL:0175-27-2111
営業時間
8:00 ~ 15:45(4月1日~ 4月30日)
7:00 ~ 16:45(5月1日~ 11月30日)
http://simokita.org/
宮崎県 都井岬
宮崎県串間市に属し、太平洋に面する岬。日向灘の南端となる。江戸時代中期に、高鍋藩が軍用馬を飼育するために周年放牧した日本在来馬が、後に半野生化。御崎馬(または岬馬)と呼ばれ、国の天然記念物に指定されている。
国道448号から都井岬先端に続く宮崎県道36号を走っていくと、御崎馬の生息地を囲む駒止の門より岬側で、馬を見ることができる。近寄りすぎないよう注意しよう。
都井岬の先端近くにある都井岬ビジターセンターでは、岬のジオラマや馬の視界模型、人と馬の歴史や食物連鎖に関する展示物などがある。白亜の灯台と合わせて楽しみたい
DATA
問:串間市観光協会
TEL:0987-72-0479
入口ゲートで協力金100円が必要
営業時間:8:30 ~ 17:00
定休日:月曜日
http://www.kushima-city.jp/index.html