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ユーラシア大陸横断 ノルウェー編① ヨーロッパ最北の岬に到達

目指せユーラシア大陸横断

こんにちは!合田紘之(@GodaAFRICATWIN)と申します。
バイクで世界中をツーリングするために新聞記者を辞め、2017年の末から2018年の2月までのオーストラリア一周の様子はBikeJINWEBで連載させていただきました。
今回は第2弾。ロシア極東からヨーロッパ西部までユーラシア大陸の約4万kmを横断します!

ノールカップ岬

日本一周をするライダーが北海道の宗谷岬を目指すように、舞台を世界に変えてもやっぱり最北の地に行きたい。
目指したのはノールカップ岬。ヨーロッパ最北と言われるノルウェーにある岬だ。太陽が沈まない白夜の時期にこの岬に行くことが昔からの夢で、7月5日、ついにここに到達した。

ノールカップ岬の位置

ノルウェー王国
人口約532万人
面積約38万5200平方km
首都オスロ
公用語ノルウェー語、サーミ語
通貨クローネ

ケガの功名

去年は8月の段階で中央アジアにいて、それから北欧を目指したら到着する頃には雪の季節になってしまうのでノールカップ岬に行くのは諦めていた。
だがキルギスで事故に遭って帰国して療養していたことで、キルギスを再出発したのが今年の5月。そのおかげで今回は雪が降らない時季に北欧を目指すことができた。
よく言えばケガの功名だ。

北緯71度

ノールカップ岬は北緯71度。東京の北緯は35度、宗谷岬が北緯45度。それをはるかに超え、北緯66度以上である北極圏に位置する。
北極圏に突入後もどんどん北上していく。ノールカップ岬があるのは実は島で、ノールカップトンネルという7kmの海中トンネルを通る。

ノールカップ岬の手前にあるノールカップトンネル

ついにノールカップ岬に到着

岬に近づくにつれて霧がかってきた。20m先すら見えないようなひどい霧だ。気温も昼間でも5度ほど(白夜なので気温の変化は少なく夜中でも5度ほど)。強風も吹いている。ダウンや極暖インナーを着込んで慎重に運転した。
なんとかノールカップ岬に到着したが、岬もやはり霧で何も見えなかった。
岬にはビジターセンターのような立派な建物があり、大型の売店やレストランが入っている。駐車場には観光バスが何台も停まっていて、建物内は観光客で溢れかえっている。
地の果てを目指して来たつもりだったのだが、実は人気観光地だったのだ。苦労して到着しただけに、この予想と違う光景は少し残念だった。

ノールカップ岬のモニュメント

混み合うビジターセンター

岬でキャンプ

おそらく一生で一度しか来ない場所なので、晴れた岬を見るため駐車場にテントを張らせてもらいながら待つことにした。
でもここでのキャンプ、これまで経験したことのないような強風と寒さであまり生きた心地がしなかった。

暴風のノールカップ岬でキャンプ

次の日目が覚めて外に出てみると隣にテントが張られていた。そしてその横には日本の国際ナンバープレートが付いたアフリカツイン(CRF1000F)が停まっているではないか。
持ち主と話してみると、彼はロシアのウラジオストク出発後1ヶ月あまりで約1万2000kmを走りノールカップ岬に到着したという。
日本人ライダーなんてほとんど会うことがなかったのに、こんな場所で出会えるなんて。
ビジターセンターのレストランでビールが売っていたので、2人で最北端到達を祝って乾杯した。

2泊するも天気は回復せず

結局駐車場に2泊して天気の回復を待ったが、一向に回復しない。天気予報では晴れだというのに。諦めて南下を始めることにした。
ほとんど何も見えないほどの霧がずっと続いていたので、岬だというのに海すら見ることができなかった。
寒さに耐えながら24時間明るい場所でキャンプをし、何も景色は見られない。でもここに自分のバイクで来た達成感はほかに変えがたいものだ。
ノールカップ岬に行ったことは辛いことも含めて一生の思い出になるだろう。

霧で何も見えないノールカップ岬。本来ならこの先に海があるはず

ノールカップ岬近くの道。霧はかかっていなかったので岬周辺が霧がかかりやすかったようだ

北欧はトナカイだらけ

ちなみにフィンランドもだが、北欧のさらに北部はトナカイだらけ。集団で道路脇にいるだけではなく、道路をバイクと一緒に走るなんてこともあった。
ユーラシア大陸ではあまり野生動物を見る機会がなかったので楽しかった。

ノールカップ岬の近くにいたトナカイ
トナカイとツーリング

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