このカルスト台地は日本最大のスケール
カルストとは、石灰岩などの溶けやすい岩石で構成された大地が、雨水や地下水などに侵食されてできた地形のこと。その地表には、集中的に石灰岩が溶かされることで生まれたすり鉢状の窪地や、溶食から残った石灰岩の突出物が無数に形成され、独特な景観となる。
そんなカルスト地形の台地が日本最大規模で広がっているのが、山口県中西部の秋吉台。これを南北に貫くように道路がつくられ、カルストロードと呼ばれている。
緩やかな丘陵地に無数の石灰岩柱が突出した異様な景観を、愛車に乗ったまま眺望できるのがこの道の魅力。とくに、ルート南側にある秋吉台化学博物館への分岐付近から、この台地で唯一の原生林が残る長者ヶ森を横目に越えて、烏帽子岳の東側に至る5㎞くらいの区間が、ストレートと緩やかなカーブで構成された道を抜けながらのんびり景色を楽しみやすい。
秋吉台は、毎年2月に野焼きが実施され、その直後には黒く焦げたエリアが多い。それはそれで、より異様さを増す光景として楽しめるが、5月ごろになると今度は草原が新緑で覆われて美しくなる。春から夏に訪ねたい道だ。
Road Information
秋吉台カルストロード
区間距離:11.9㎞
通行料金:なし
冬季閉鎖:なし
問:秋吉台観光交流センター
TEL:0837-62-0305
http://karusuto.com/